-아서/어서と-니까は「~だから、~ので」といった表現に使う文法です。
どちらも理由などを表すために混同しやすく、どのように使い分ければよいのかわからなくなる人は多いかと思います。
「-아서/어서」のニュアンス
理由や原因を表わす文
-아서/어서は事実について話す時に使われます。
休みの日だけど具合が悪かったので家にいました
台風が来て飛行機がキャンセルになりました
暑すぎて集中できそうにないです
一般的な理由や原因を話す時に用いられるので、前半の内容が後半の話の理由などになっているのがわかると思います。
難しく考えず、原因と結果がはっきりした話をすると思えばいいでしょう。
「-아서/어서」は客観的な話をする
-아서/어서は事実に基づいた客観的な話をする時に使うのがポイントです。
この服はサイズが大きすぎて、私は着れません
10年前に大きな地震がきて、多くの建物が崩れました
コーヒーが切れたのでスーパーに行ってきたけど、私がいつも飲んでるのはなかったです
客観的な話というのは誰が聞いても納得できるような原因と結果がはっきりしているような話です。
だからこそ試験問題の作文などでは-아서/어서をよく使うと言えます。
「-니까」のニュアンス
行動や判断の基準を表す
-니까は考えや意見を言いたい時に使われます。
雪が降ってるから地下鉄で来たよ
今日は寒いので家で映画でも見るつもりです
私は文系を出たから数学が苦手です
・雪が降ってるから「地下鉄に乗ろう」と判断した
・寒いから「家で映画でも見よう」と思っている
・文系出身だから「数学が苦手」と考えている
-니까は根拠や動機を表すことが多いので、それぞれの行動の「判断基準」になっています。
判断基準と言えば難しく聞こえるかもしれませんが、「~だから自分はこう思う、ああします」という話をすると思ってください。
「-니까」は主観的な話をしている
-니까は命令や勧誘の表現にもよく使われます。
天気がいいから遊びにいこうよ
雨が降るから傘を持って行きなよ
床が滑るから気をつけてください
・天気がいいから「遊びに行こう」と誘った
・雨が降るから「傘を持って行け」と助言した
・床が滑るから「気をつけて」と警告した
-니까の前の部分が命令や勧誘などの判断材料になっていることがわかると思います。
ところで「遊びに行こう、傘を持っていきなさい」というのは話し手の個人的な考えです。
雨が降っていても「雨足は弱いから傘はいらない」と考える人もいるだろうし、天候に関係なく遊びに誘う人もいるでしょう。
つまり主観的な話をしていることになります。
「-아서/어서」と「-니까」の使い分け
命令や勧誘に「-아서/어서」は使えない
命令や勧誘は個人の判断に基づいた表現です。
理由や原因を表すと言っても、命令や勧誘の文に「-아서/어서」は使わないので注意が必要です。
すごいお腹すいてるから出前取ろうよ (×)
値段は気にしなくていいから、欲しいものを選んで (×)
たとえ同じ事実にもとづいたとしても、指示内容は人によって異なることもあるからです。
命令や勧誘には「-니까」を使おう
命令や勧誘には-니까を使いましょう。
すごいお腹すいてるけど、ごはんの支度面倒だから出前取ろうよ
値段は気にしなくていいから、一番欲しいものを選んで
ただし時系列に沿った話であれば、命令文に-아서/어서を使っても問題ありません。
疲れてるだろうに早く家に帰って休みなさい
この場合は根拠を表しているわけではないのでOKです。
-아서/어서と-니까は慣れるまでは使い分けを意識して練習しましょう。