話し方が韓国人っぽい文法と題して-아/어 가지고の使い方やニュアンス、注意点などを解説していきます。

この文法は外国人はあまり使わないような印象(個人的にそう思う)があります。

そのため使いこなせれば、ネイティブに一歩近づけるようになる?かもしれません。

「-아/어 가지고」の使い方と文型

「-아서/어서」の口語版として入れ替えた表現

-아/어 가지고は簡単に言うと、-아서/어서の口語版です。

-아서/어서の口語表現

어제는 바빠서 공부를 못 했어요.
昨日は忙しくて勉強できませんでした

入れ替える
↓↓↓

어제는 바빠 가지고 공부를 못 했어요.
昨日は忙しくて勉強できませんでした

基本的に意味に大きな違いはなく、-아서/어서と入れ替えて使うことができます。

文型も「-아서/어서」と同じように考えればよい

-아/어 가지고の文型は-아서/어서と同じように考えましょう。

動詞/形容詞 + -아/어 가지고

사다 + -아서 = 사 가지고
좋다 + -아서 = 좋아 가지고
아프다 + -아서 = 아파 가지고

먹다 + -어서 = 먹어 가지고
춥다 + -어서 = 추워 가지고
예쁘다 + -어서 = 예뻐 가지고

공부하다 + 여서 = 공부해 가지고
필요하다 + 여서 = 필요해 가지고

活用の仕方も-아요/어요と似ているので、区別もしやすいと思います。

「-아/어 가지고」のニュアンスは?

次の行動や結果の「理由」になる

-아/어 가지고は後に続く内容の「原因や理由」を表します。

논문을 쓰느라 바빠 가지고 잠 잘 시간도 없는 상황이었어요.
論文を書くのに忙しくて、寝る時間もない状況でした

論文を書くためにためずっと忙く、そのせいで寝る時間すら取れなかったという話ですね。

제 이름이 한자가 굉장히 어려워 가지고 아무도 못 써요.
私の名前は漢字がすごい難しくて誰も書けません
액션 영화를 좋아해 가지고 종종 봐요.
アクション映画が好きでちょくちょく見ます

アクション映画が好きであることが、映画をよく見るという行動につながっていきます。

いわば理由を表す-아서/어서のような使い方です。

次の動作や状況につながっていく

ある行動や状態が次の動作につながったり、またはそのきっかけになる時にも、-아/어 가지고が使われます。

친구랑 같이 가 가지고 영화를 보고 식사도 했어요.
友達と一緒に行って、映画を見て食事もしたよ

友達とどこかに出かけて、そこで映画をみたりや食事をしたりします。

어제는 친구가 집에 와 가지고 같이 한잔했어요.
昨日は友達が家に来て、一緒に一杯やりました

友達が家に来て、そこから一緒に飲むという状況に続いていきました。

그 사거리를 지나 가지고 조금만 더 가면 왼 쪽에 은행이 보일 겁니다.
その交差点を過ぎて、もう少し行くと左手に銀行が見えるはずです

交差点を過ぎることによって、銀行が見えるという状況になっていきます。

こちらは時系列で話をするような時の-아서/어서の使い方になります。

「-아/어서」と「-아/어 가지고」の違いは?

原因や理由を表す文のニュアンス

-아서/어서と-아/어 가지고の違いを説明するとすれば、次のようなイメージです。

TV가 고장 나서 못 봐요.
テレビが壊れて見れません

-아/어서は「テレビが壊れたので見れない」という事実を説明するだけになります。

TV가 고장 나 가지고 화면이 안 나와요.
テレビが壊れてて画面が出ません

-아/어 가지고は「壊れていて」というニュアンスで、テレビが壊れてから時間が経っているという意味も含まれます。

つまりテレビが「壊れたから見れない」と「壊れてて見れない」のような差が出てきます。

しかし多少の違いはあっても、テレビが見れないという事実は変わらないので、どちらも同じように通じます。

状況を説明する文もほぼ同じ

-아/어서には時系列に沿って話をするという使い方もありますが、-아/어 가지고でも同じといえます。

학교에 가서 친구를 만났어요.
学校に行って友達と会ったよ
도서관에 가 가지고 늦게까지 공부했어요.
図書館に行って、それで遅くまで勉強しました

この場合も-아/어서と-아/어 가지고で伝える内容に違いはありません。

「○○に行って、~したよ」
「○○に行って、でもって~したよ」

あえて言うなら、このようにちょっと言葉が増えたくらいです。

言い回しが少し異なる程度なので、どちらを使っても結果的に同じ意味になるわけです。

試験や面接、文語には使わない

-아/어 가지고は話言葉なので文語には使わないという点も覚えておきましょう。

友達との普段の会話やメッセージのやり取りに用いるのは問題ありません。

しかし大学のレポートやビジネス文書、試験の作文問題などに使うべきではないし、面接なら印象が下がることもあり得ます。

したがって試験の作文問題でも理由を表す文を書く際には、-아/어서-기 때문에などを使いましょう。

なんでも-아/어 가지고をつけて話す人がいますが、連発しすぎるとくどくなります。

話し方には本人の癖もありますが、使いすぎには気を付けましょう。