못で「~できない」という不可能を表現する時、하다動詞と使うことはできません。
ところがちょっと工夫するだけで、これを可能にする方法があります。
今回は못を使った否定文について、その特長や応用など解説していきます。
못の短い否定文の特徴
動詞と一緒に使うのが基本
動詞の前に못をつけるだけで、「~できない」という文を作ることができます。
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現金が足りなくて買えません
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足がすごい痛くて、これ以上歩けません
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どこかに行く時もトイレが我慢できなくて、コンビニとかに必ず寄ります
組み合わさるのは「動詞のみ」が基本になります。
하다動詞や形容詞には使えない
하다動詞や形容詞の前に못を置くことはできません。
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まだ帰れないよ (×)
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今日は寒くない (×)
こういう場合、하다動詞は-지 못하다で表現することになります。
하다動詞は分解すると短い否定文に使える
하다動詞を分離すれば、短い否定文として使うことができます。
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純粋な性格で、ウソをつけません
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難しい方法じゃないのに全く思いつかなかったです
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まだ決定できていない状況です
こうすれば-지 못하다でなくても表現が可能になります。
また短い表現は口語で使われる傾向が強いため、못の否定文でもこのような使い方はよく見られます。
長い否定文「-지 못하다」の特徴
短い否定文では使えない単語もOK
못の短い否定文が使えない하다動詞も、-지 못하다なら表現が可能です。
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最近は時間がなくて勉強できません
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自宅待機になったので2週間働けません
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7時までには退勤できそうにないです
못で迷った時は-지 못하다にしておけば、とりあえず間違いはないでしょう。
-지 못하다を形容詞に使うパターンとは?
一部の形容詞は-지 못하다と組み合わせることで否定文にすることができます。
使い方としては、期待に対して「結果」が好ましいものではない場合です。
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子供が賢くないんです
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果物が新鮮じゃないですね
バカな子供を望む親はいませんし、野菜や果物は新鮮な方がいいに決まっていますね。
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今日は天気がよくないな
天気が悪いのは通常なら안の否定文を使います。
しかし「旅行やバーベキューを計画していた」など、その日の天候に期待していたのにがっかりとなれば、形容詞に못の否定文を使うことができます。
形容詞に못を使った文が試験問題に出る?
못を形容詞に使った例として、こういうのもあります。
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下線部の過去形としてふさわしくないものを選びなさい
問題文の一部に-지 못하다が使われているようなケースです。
正しく書かれているべきなのにそうでないものがあるというニュアンスです。
問題用紙にこのような書き方があるか探してみるのもいいでしょう。
못の否定文を間接話法と使う
動詞の短い否定文を間接話法にする
못を間接話法で使う場合の文型も押さえておきましょう。
못 + 間接話法
パッチムなし
・못 가다 + -ㄴ다고 하다
= 못 간다고 해요
= 못 간대요
パッチムあり
・못 먹다 + -는다고 하다
= 못 먹는다고 합니다
= 못 먹는답니다
動詞の前に못を置くだけ
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プレゼントだから捨てれないそうです
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スヨンは自転車に乗れないらしいです
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以前は予防接種を受けたら入浴できなかったそうです
動詞の前に못を置き、あとは間接話法の基本的な使い方に沿って短縮などを行えばOKです。
動詞の長い否定文を間接話法にする
長い못の否定文を間接話法で使う場合です。
-지 못하다 + 間接話法
・사지 못하다 + -ㄴ다고 하다
= 사지 못한다고 해요
= 사지 못한대요
・쓰지 못하다 + -ㄴ다고 하다
= 쓰지 못한다고 합니다
= 쓰지 못한답니다
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人は簡単に欲を捨てれないと言われています
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契約上、会社は責任を問えないようです
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お酒が弱くてビール一杯も飲めないそうです
-지 못하다をパッチムがない動詞の間接話法の形に合わせて変えれば大丈夫です。
否定文を間接話法と使えるようになると表現できることが増えるので、作文などでも有利になります。
안の否定文と合わせて、積極的に取り入れてみてください。