丁寧語は相手を上げる(下げる)表現で、いわゆる「言葉遣い」のことを指します。

丁寧な口調で話すかどうかが重要で、相手に合わせて使い分ける言葉がポイントになります。

今回は韓国語の丁寧語に必要な「語尾と語彙」について解説していきます。

語尾で使い分ける丁寧語の表現

カジュアルな「요体」の文

丁寧語の語尾(です・ます)には2種類あり、一つが「-요」を使った話し方です。

相手を上げる ~해요
相手を下げる
相手を上げない
~해

요体と言うだけあって、-요があるかないかで丁寧さが変わります。

日常生活でも使う機会の多いカジュアルな語尾で、自然に身に着く表現とも言えます。

어디 가?
どこ行くの?
슈퍼에 장 보러 가요.
スーパーに買い出しに行きます

-요が付かない時は、尊敬の度合いも半分・相手を下げる(上げない)表現になります。

いわゆる반말(タメ口)です。

반말の반は半分の「半」で、言葉の長さが短くなる分だけ丁寧さが下がる言葉です。

フォーマルな「ㅂ니다体」の文

-ㅂ니다はビジネスなど改まった場面で用いることが多い、フォーマルとも言える語尾です。

公式的な場面で用いられるが多く、アナウンサーがニュースを読み上げる時などにも使われます。

요体と同じく、相手を上げる語尾と下げる語尾を使い分けますが、하다を例にすると次のようになります。

相手を上げる 합니다
少し上げる 하오
少し下げる 하네
相手を下げる 한다

丁寧度が4段階に分かれ、합니다하오하네한다の順に敬意の度合いが下がっていきます。

오늘은 어디로 가십니까?
今日はどちらに行かれるんですか?
현장을 시찰하러 간다.
現場を視察しに行く

目下の人間、あるいは親しい人が相手の場合は、간다한다のような言い方をすることもあります。

相手に合わせて、適切な「です・ます」を使い分けましょう。

なぜ軍隊では「-ㅂ니다」を使う?

軍隊は徹底した規律と命令によって動く組織で「形が大事」です。

そのため語尾には、改まった言葉遣いである「-ㅂ니다」を使います。

また-ㅂ니다はフォーマルな言葉遣いの中で、最も丁寧度が高くなります。

つまり形式はもちろん、相手に最高の敬意を払うことを意味するわけです。

尊敬語と丁寧語を組み合わせるとどうなる?

尊敬表現の「-시」と丁寧語の語尾

尊敬表現に使う「-시」を丁寧語と組み合わせると、次のようになります。

「-시」と「-요」の組み合わせ

平常 疑問 命令 勧誘
하세요 하세요? 하세요 하세요

「-시」と「-요」を組み合わせたのが「-세요」です。

「-시」と「-ㅂ니다」の組み合わせ

平常 疑問 命令 勧誘
하십니다 하십니까? 하십시오 하십시다

-시と-ㅂ니다を組み合わせたのが「-십니다」です。

ただ勧誘の表現をそのまま使うことは少ないです。

「하시겠어요?」や「하실래요?」のような疑問文を代わりに使うことが多いです。

タメ口と尊敬語が混ざって使われる?

尊敬語やタメ口が入り混ざった使い方?をすることもあります。

부장님이 어디 가셨어?
部長はどこに行ったの?
글쎄요…
さあ…

男性は部長を「가시다」で持ち上げていますが、話し相手の女性に対しては「가셨어」と、語尾は「-요」を入れずタメ口です。

一方で、女性の発言には「-요」が入っているところを見ると「部長>男性≧女性」という上下関係が、この会話から見えてきます。

このように敬語表現は立場によっても、さまざまな要素が入ってきます。

言葉が短くなるほど、互いの距離感は近くなる

韓国語に限らず、どんな言語でも「丁寧な表現になるほど文が長くなる」という法則があります。

同じ意味でも、文の長さで丁寧さは違う

뭐라고 하셨습니까?
뭐라고 하셨어요?
뭐라고 했습니까?
뭐라고 했어요?
뭐라고 했나요?
뭐라고 했나?
뭐라고 했어?
뭐라고요?
뭐라고?
뭐요?
뭐?

同じ意味でも、言葉が短くなるほど、丁寧さはなくなっていきます。

距離感も近くなりますが、それほど親しくない相手には「生意気だ」という印象を与えることにもなります。

ちなみに最初は丁寧な口調で話していたのが、だんだん親しくなってタメ口が増えていくことを「말이 짧아지다」といいます。

語彙の使い分けも立派な丁寧語

相手に合わせて語彙を変える

語尾だけでなく、語彙を使い分けるのも立派な丁寧語です。

通常の言葉 上げる語彙
下げる語彙

(おまえ)
자네
(君)
그 사람
(その人)
그자
식사
(食事)
먹다
(食べる)
처먹다
죽다
(死ぬ)
뒈지다

※처먹다=日本語の「食う」というより、動物的な「喰う」のイメージ
※뒈지다=くたばる

자네は目下の人を持ち上げた言葉で、日本語の「君」に近いニュアンスです。

中にはスラング(表の下2つは使わない方がいい)なども含まれるので、注意しなければいけません。

同じ単語でも「場面」によってニュアンスが変わる?

ごはん

場面や相手によっても、単語のニュアンスが変わることはあります。

을 더 주세요.
ごはんもう少しください
내일 먹자.
明日メシ食おうよ

同じ밥でも「ごはん」になることもあれば、「メシ」のニュアンスになる場合もあります。

식사했어요?
食事しましたか?

普通に「ごはん食べましたか?」と言いたい時は、밥よりも「식사」を使いましょう。

점심 먹었어요?
お昼食べましたか?

あるいは「아침、점심、저녁」を使ってもかまいません。

まとめ

1.丁寧語は語尾と語彙で使い分ける

2.丁寧語の語尾
-요の系統
-ㅂ니다/습니다の系統

3.丁寧語の語彙
同じ言葉でも場面によってニュアンスが変わる

敬語で迷ったら、全部「-ㅂ니다」もしくは「-요」で話しましょう。