「元の位置に収まる」
「もとの状態に戻る」
「定位置に戻す」
こうした表現によく使われるのが제です。
제には本来の姿や状態といった意味があり、これを使うことで様々な表現が可能になります。
本来の姿や元の状態を意味する
ものがあった位置や場所を表す
제の「もとの姿や本来の状態」というニュアンスを用いた語彙でよく使うのが제자리です。
자리は場所や位置という意味の単語ですが、これと組み合わせて本来の場所・もとの位置という意味になります。
お読みになった本は必ず元の位置に入れてください
机の上にあったものは掃除してもとに戻しておきました
もともとあった位置に入れる、置くのように表現することで、もとに戻すという意味になります。
キッチン用品をご使用の後は元の位置に置いてください
また도로には「元と同じ状態に」という意味があります。
つまり도로 제자리에なら「元の位置に元の状態で」ということですね。
お借りしたものはまた引き出しに入れておきました
「도로+戻すべき場所や位置」のようなパターンで覚えるのもいいでしょう。
体の位置やポジションを元に戻す
제자리はものが本来あった位置だけを意味するわけではありません。
上体を後ろに反らしもとに戻します
首を前に倒して10秒維持した後、もとに戻ります
ストレッチなど運動の際、体をもとの体勢に戻すという意味でも使います。
제자리로 돌아오다で覚えてしまいましょう。
急激に下がった株価が2日ぶりに元の水準になりました
また「ポジション」として、レートや株価の変動などを表現することもあります。
こじれた人間関係などが戻るというニュアンス
제자리は人間関係などの「立ち位置」を意味することもあります。
すべてが元に戻ったようだ
찾다には「取り戻す」という意味もあるので、関係性を取り戻すと表現すれば、元の関係に戻るといったニュアンスになります。
すれ違った関係が再びもとに戻ることはありません
あるいは돌아가다を使っても関係が元通りになるという表現は可能です。
「元の位置、本来の状態」と関連して覚えたい表現
제を使ったその他の語彙とニュアンス
제자리の他にも제を使った語彙はあります。
ハンドルがもとの位置に戻らないんです
復元工事が終わり光化門が元の姿を取り戻しました
제모습:元の姿や形
제の後ろに続く言葉の意味を考えれば、すぐに理解できると思います。
あなたは今まともな状態じゃないよ
제정신は精神が本来の状態である、つまり「まともだ、思考が正常だ」という意味になります。
その場から移動しないこともある
제자리の「もとの位置」と関連して覚えておきたいのが、その場から大きく移動しないというニュアンスです。
垂直飛びをして牛乳を飲めば背が伸びるかな?
垂直飛びはその場から真上に高くジャンプするだけで、横に大きくは動かないですね。
またその場から助走なしで前に飛ぶ立ち幅跳は제자리멀리뛰기です。
立ち幅跳びには瞬発力とバネが必要です
日韓首脳会談の議論は足踏みのまま終わりました
足踏みはその場で歩くような動きをしますが、動作そのものを指すこともあれば、物事に進展が見られなかった時の例えとしても使います
決まった時間に、時間どおりに何かをする
時間を表す言葉と組み合わせると、決められた時間や本来の時間帯などを意味することもあります。
約束の時間に来たのは俺だけ?
私は毎日定時に退勤します
上司が勤務時間通りに帰らせないと、部下たちは定時に退勤できません
決まった時間と言っても一日のスケジュールもあれば、待ち合わせの時刻もあります。
いずれにしろ「時間どおりに」という使い方ですね。
제が付く語彙は文脈によっても意味合いは変わりますが、場に合った表現を使い分けていきましょう。