「ㄷ、ㅅ、ㅈ」3つのパッチムの発音と練習です。
これらは口の中で調音に使われる部分が同じ、もしくは近いのが特徴です。
そのため時には同じ発音になることもあります。
ㄷパッチム
歯茎の裏と舌の動きを意識する
ㄷは「歯槽音」と呼ばれ、ㄴなどと同じく上の歯の裏側と舌の先端を使って発音します。
まずは「子音+母音」の組み合わせで声を出し、調音位置を体感してみましょう。
調音時には舌が歯茎に付いたり離れたりといった動作を繰り返します。
早くやる必要はないので、口の中の動きを意識しましょう。
ㄷをパッチムに入れて発音
次は発音が舌が歯の裏についた状態で終わる、ㄷパッチムの状態を確認してみましょう。
パッチムは子音で音が終わるため、一度歯ぐきから離れた舌先が再び歯茎に戻ります。
「タッ、タッ、タッ」と声を出しながら、舌が前歯の裏あたりで止まることを確認しましょう。
ㄷ(ㅌ)パッチムの単語
舌の動きがわかったら、ㄷパッチムを含む単語で練習してみましょう。
닫다
받다
밭빙수
듣기시험
ㄷパッチムの後にくる子音は濃音化することが多くなります。
ㅅパッチム
摩擦音は空気の通り道を完全にはふさがない
ㅅも歯槽音なので、調音時の舌の動きは「ㄷ」と基本的には同じです。
「子音+母音」の組み合わせで声を出してみましょう。
ただしㅅは歯槽音の中でも「摩擦音」といって、空気の出方がㄷとは異なります。
舌が完全に歯茎には触れないので、ㄷと比べて擦れるような音になります。
ㅅはパッチムに入ると音が違う
調音時の動きがわかったら、ㅅパッチムの動きを確認してみましょう。
「サッ、サッ、サッ」と声を出していくと、一度下がった舌がパッチムの時には前歯の裏側に触れているのがわかるのではないかと思います。
調音の位置がㄷと同じため、パッチムの発音はㄷになるを体感してください。
ㅅパッチムの単語
ㅅの調音の動きがわかったら、ㅅパッチムを含む単語で練習してみましょう。
뜻
웃기다
옷 한 벌
따뜻하다
ㅅパッチムは連音化すると発音が変化するので、そのあたりも踏まえながら練習してみましょう。
ㅈパッチム
やや擦れたような音が特徴
ㅈは「硬口蓋音」といい、歯茎と喉の中間付近(口の中の上の部分)を使って発声します。
前歯の裏よりも少し歯茎側に向かって舌が動くと思えばいいです。
こちらもまずは「子音+母音」の組み合わせで、調音の位置を確認してみましょう。
ㅈも舌が離れる時はつかず離れずの距離をとるので、ㅅのように擦れた感じの音になります。
ㅈがパッチムに入ると音が変わる
口の中の動きを確認したら、ㅈパッチムの調音を体感してみましょう。
「ヂャッ、ヂャッ、ヂャッ」と声を出していくと、パッチムの時に舌が口の裏側に触れると思います。
ㄷと調音の位置が近いため、パッチムの時は発音がㄷになります。
ㅈ(ㅊ)パッチムの単語
調音の動きがわかったら、ㅈパッチムを含む単語で練習をしてみましょう。
빚
찾다
벚꽃
꽃다발
組み合わせと単語によっては、パッチムの発音が難しいかもしれませんが、ゆっくりやってみましょう。
ㄷ、ㅅ、ㅈパッチムのポイント
「ㄷ、ㅅ、ㅈ」それぞれの発音を整理すると、次のようになります。
ㄷ (閉鎖音) |
ㅅ (摩擦音) |
ㅈ (破擦音) |
---|---|---|
①舌が調音位置にしっかりと触れる (空気の通り道が完全に塞がる) |
①調音位置に舌が完全に触れない | ①舌が調音位置にしっかりと触れる (空気の通り道が完全に塞がる) |
②舌が調音位置から完全に離れて発音 | ②調音位置と舌はつかず離れずの距離を維持 | ②調音位置と舌はつかず離れずの距離を維持 |
調音の位置は調音の場所が似てるので、パッチムとして発音が同じになります。
ただ「빗、빛、빚」のように意味が全く違うものもあり、これらは助詞との組み合わせや文脈から意味を判断していくことになります。