韓国語の発音をマスターするための登竜門、連音化(リエゾン)について解説していきます。

連音化は発音変化の基礎でもあり、これが不十分だと韓国語はできないと言っても過言ではありません。

逆にリエゾンがしっかりできていれば、他の発音もよくなっていくので、がんばってみましょう。

連音法則とは発音がつながること

連音化は韓国語だけ?

連音化とは前の音と次の音がつながり、続けて発音されることを言います。

音節や単語などの終わりと次の言葉の始まりの部分が、鎖のようにどんどんつながっていきます。

またリエゾンは韓国語だけというわけではなく、英語などでも起こる現象です。

例えばThank youを「サンキュー」を言うのも連音化ですが、いちいち「thank」と「you」を分けて、キッチリ言う人はいないですよね。

このように子音で終わる音が多い言語ではリエゾンが頻繁に起こります。

連音化のルールと読み方

韓国語は「音節」を基準として、音がつながっていきます。

音節とは「간」のように一文字で表せる母音と子音を組み合わせた単位を言います。

韓国語で連音化が起こる条件は次の2つです。

・前の音節が子音で終わる(パッチムがある)
・次の音節が母音で始まる(ㅇで始まる)

つまりパッチムの次に来る音が母音でなければなりません。

パッチムの次が子音なら何も起こらない?

パッチムの次に子音が来ると連音化は起こりません。

連音化する?しない?

한우 = 하ㄴ+ㅇㅜ = 하
연어 = 여ㄴ+ㅇㅓ = 여

학교 = 학 + 교 = 학
합리 = 합 + 리 = 함니

ただし子音同士がぶつかり摩擦が起こります。

そしてそれらを解消するために、濃音化や激音化、鼻音化といった他の発音の変化が起こります。

したがって連音化は他の発音の変化を習得するとための基礎段階と思って練習しましょう。

連音化の練習とその方法

基本は一文字づつしっかり読むだけ

連音化はパッチムの発音の延長線上にあるとも言えるので、発音が苦手だと思っている人は初級のうちにしっかり練習しましょう。

練習の方法は単純で「一文字づつしっかり読む」だけです。

それだけと思うかもしれませんが、こういう地味な練習ほど大変だったりします。

読むのは教科書の単語でもなんでも構わないし、大声でやる必要もないですが、口を大きく動かし、隅々の動きまでしっかりと意識してみましょう。

連音化を練習してみる(ㄴやㄹパッチム)

まずはパッチムにㄴがくる単語で連音化の練習をしてみましょう。

「언어」を発音するとします。

①언の発音の際、ㄴパッチムにより舌が前歯の裏に付きます。
②언の発音が終わった状態(舌が前歯の裏に付いた状態)からスタートし、어と発音します。

②の時어と言っているような、너と言っているような微妙な状態になると思います。

これが音が連なった状態で、これをはやく行えば「어너」と連音化した発音になります。

少しづつスピードを上げながら、音がつながる感覚をつかんでください。

ㄱパッチムの連音化

ㄱパッチムの単語も練習してみましょう。

「떡을」と発音するとします。

①떡の発音ので、舌の根元あたりが喉の手前にくっつ付きます。
②続いて을を発音します。

②の時に글のような、을みたいな音になります。

これを速くしていきながら行えば、自然と連音化していきます。

鼻音や流音の連音化も同じ

ㅂやㅁあるいはㄹパッチムなども、基本的に同じようなやり方でOKです。

ところで連音化の練習で大事なことは、文字を考えすぎないことです。

頭の中で「パッチムの文字が次の母音の位置に移動して…」なんて考えていると、わけがわからなくります。

文字は音を目に見える形にしただけのもので、文字ではなく音が優先です。

一つの音をきちんと発音して、そのまま次の音に入ったら結果的に連音化したというのが理想です。

その他のパッチムと連音化

「ㄷ、ㅅ、ㅈ」の連音化

ㄷ・ㅅ・ㅈの連音化は、少し注意が必要です。

というのもㄷ・ㅅ・ㅈはパッチムだと「ㄷ」の発音になりますが、母音と合わさると全く違う音になることもあるからです。

連音化すると音が違う

받은[바든]
옷이[오]
이것이[이거]
꽃이[꼬치]
빛이[비치]

そのため他のパッチムで連音化の練習をしてから、ㄷ・ㅅ・ㅈの練習した方がいいと思います。

特にㄷとㅌは「이や히」と組み合わさると、口蓋音化といって「ㅈ」や「ㅊ」になります。

口蓋音化すると

굳이[구]
같이[가]

ㄷとㅌパッチムでは最初は「이」ではなく、他の母音と組み合わせて練習しましょう。

今日は何月何日?の韓国語

ㅊパッチムが連音化すると「치」と発音しますが、몇 월 며칠はちょっと違います。

몇 월 며칠[며]
何月 何日

何月の몇 월はパッチムのㄷの発音が生きているため、「며둴」と発音することになります。

ところが日付は몇일と書いてしまうと며딜と発音することになり、「며칠」と表記します。

何月何日はこういうものだとして、そのまま覚えましょう。

ㅎの連音化と弱体化

ㅎパッチムは母音と組み合わさると無音化するという、ちょっと変わった特徴を持っています。

ㅎは音が弱くの弱体化する

좋아[조]
낳아[나]
넣어[너]

ㅎは子音としては弱い音なので「조하、나하、너허」と発音したとしても、文字通りに聞こえないことも多く、結局は「조아、나아、너어」と発音することになります。

ㅎは特殊な子音と考えましょう。

連音化がきちんとできると、他の発音の変化にも対応できるようになります。

慣れるまでが大変ですが、少しづつやっていきましょう。