「食事の前に手を洗いなさい」
「寝る前に歯をみがきなさい」

小さい頃にこのようなことを言われた記憶はないでしょうか。

あるいは躾として子供に言わなければならない人もいるかと思います。

今回はこうした指示に使える表現を練習してみましょう。

「~の前」を意味する『-전』って?

漢字の전(前)を用いた表現

「~の前」を韓国語で表現したい時には-전を使います。

「A 전에 B」の文

①학교에 가요.
学校に行きます

그 전에 밥을 먹어요.
その前にご飯を食べます

①+②
↓↓↓

③학교에 기 전에 밥을 먹어요.
学校に行く前にごはんを食べます

②から①の順に行動が起こることを意味する

-전は「前」の漢字を使った言葉ですが、文字通り「行動や変化が起こる前」を意味します。

名詞化した動詞と使う「-기 전」

-전を使うにはその前に名詞形にした動詞を持って来ます。

動詞 + -기 전

가다 + -기 전 = 가기 전
나가다 + -기 전 = 나가기 전

먹다 + -기 전 = 먹기 전
맺다 + -기 전 = 맺기 전

공부하다 + -기 전 = 공부하기 전
운동하다 + -기 전 = 운동하기 전

動詞の語幹に-기を付け、その後ろに-전を置きます。

비가 오기 에 얼른 집에 가요.
雨が降る前にさっさと家に帰ろうよ
(오다)
우리 집에서는 밥을 먹기 에 기도를 합니다.
我が家ではごはんを食べる前にお祈りをします
(먹다)
밤에 공부하기 에 식사할 거예요.
夜勉強する前に食事するつもりです
(공부하다)
운동하기 에 스트레칭을 하면 다치지 않을 겁니다.
運動する前にストレッチングをすればケガしないでしょう
(운동하다)

直訳すれば「~することの前に」のような構文になります。

語幹にパッチムがあるかどうかは関係ないので文形も作りやすいと思います。

命令文で行動を促してみるのもよし

-기 전は命令文で使うことも多い文法です。

식사하기 에 꼭 손을 씻으세요.
食事の前に必ず手を洗ってください
식기 에 얼른 드세요.
冷める前にどうぞ召し上がって
미용실에 가고 싶으면 가기 에 미리 예약하세요.
美容室に行きたいなら、行く前に予め予約してください

命令文で相手に何か行動を促すような表現をしてもいいでしょう。

ところで動詞の-기は「~しやすい、~しにくい」と言いたい時などにも使います。

-기を忘れてしまっている人はあわせて復習してみましょう。

必ず「-기 전」を使う必要はない

そもそも動詞を使う必要はない?

名詞化した動詞ではなく、名詞を使っても構いません。

면접 에 다시 한 번 이 자료를 확인하세요.
面接の前にもう一度この資料を確認してください
며칠 에 길거리에서 민경씨를 만났어요.
数日前に道でミンギョンさんに会いました
시험 에 초콜릿을 먹고 당분을 보충하세요.
試験の前にチョコレートを食べて糖分を補給してください
※보충=補充、補給

名詞+전でも「○○の前」のようなニュアンスになります。

動詞を変形させる必要もないので、こちらの方が簡単ではないでしょうか。

「何時間前」などはおなじみの表現

名詞の中でも「時間を表す言葉」と-전の組み合わせは必須といってもいいでしょう。

2시간 에 점심을 먹었습니다.
2時間前にお昼を食べました
한 달 에 약혼했어요.
ひと月前に婚約しました
3년 에 교통사고를 당했습니다.
3年前に交通事故に遭いました

おなじみの表現が出てくれば、文法も覚えやすくなると思います。

自分でいろんなパターンの文を作りながら、練習してみてください。