「できること、できないこと」を韓国語で表現したい時、最も簡単に使える文法は못です。

ところがこれだけでは表現できることに限界があります。

そこでかゆいところに手が届く文法の登場です。

可能・不可能を表す文

못では表現できないこともある

못 하다は「~できない」を表しますが、逆に「~できます」と言いたい時。

表現できることには限界がある

못はOK!
내일까지는 못 해요.
明日までにはできません

逆の文なら?
↓↓↓

-ㄹ 수 있다
내일까지는 할 수 있어요.
明日までにはできます

※잘では文が成り立たなくなる

何か事情があって「できないこと」を伝えたい時は못 하다を使うことができますが、反対に「できます、可能です」と言いたい場合に잘を使うと文がおかしくなります。

そこで出てくるのが-ㄹ 수 있다です。

「ㄹ 수 있다/없다」の使い方

-ㄹ 수 있다/없다は動詞の語幹に付けて使います。

動詞 + -(으)ㄹ 수 있다/없다

가다 + -ㄹ 수 있다 = 갈 수 있다
마시다 + -ㄹ 수 있다 = 마실 수 있다
공부하다 + -ㄹ 수 있다 = 공부할 수 없다

먹다 + -ㄹ 수 있다 = 먹을 수 있다
찍다 + -ㄹ 수 있다 = 찍을 수 없다

열다 + -ㄹ 수 있다 = 열 수 있다
듣다 + -ㄹ 수 있다 = 들을 수 있다
돕다 + -ㄹ 수 있다 = 도울 수 없다

-ㄹ 수 있다で「~できる」を表し、-ㄹ 수 없다で「~できない」となります。

語幹にパッチムがない

나 혼자 집에 갈 수 있어요.
私一人で家に帰れます
(가다)
도서관에서는 누구나 책을 빌릴 수 있습니다.
図書館では誰でも本を借りることができます
(빌리다)
학교를 언제 졸업할 수 있습니까?
学校をいつ卒業できますか?
(졸업하다)

語幹にパッチムがない時は、-ㄹ 수 있다/없다の形にします。

語幹にパッチムがある

입맛이 없어서 밥을 먹을 수 없네요.
食欲がなくてごはんが食べれないですね
(먹다)
가격도 싸고 편하게 묵을 수 있습니다.
料金も安くて気軽に泊まれます
(묵다)
혼자 와도 2인자리에 앉을 수 있어요.
一人で来ても2人用の席に座れます
(앉다)

語幹にパッチムがある時は、-을 수 있다/없다にしてあげましょう。

変格活用の語彙と文形

変格活用の語彙は以下のようになります。

ㄹパッチムの語彙

카드키가 없으면 객실 문을 열 수 없어요.
カードキーがないと客室のドアは開きません
(열다)

もともとパッチムにㄹがあるので、-수 있다/없다を足します。

一部のㄷパッチムの語彙

한 달 동안 무료로 음악을 들을 수 있습니다.
1か月間無料で音楽が聴けます
(듣다)

ㄷパッチムがㄹになるので、そこに-수 있다/없다を加えます。

一部のㅂパッチムの語彙

정 하고 싶으면 내가 도울 수 있어요.
本当にやりたいなら僕が手助けしますよ
(돕다)

ㅂパッチムが우になるので、そこに-ㄹ 수 있다/없다を付けましょう。

「ㄹ 수 있다/없다」には他にどんなニュアンスがある?

スキルを持っていることを意味する

-ㄹ 수 있다/없다は能力やスキルを持っていることを意味する場合もあります。

전 중국어로 이야기할 수 있어요.
私は中国語で話ができます

この場合は語学力があることを意味しています。

난 오토바이를 운전할 수 있습니다.
私はオートバイを運転できます

免許証を見せながら「運転できます」と言えば、運転技術を持っているという話になりますね。

우리 아들은 자전거를 탈 수 없어요.
うちの息子は自転車に乗れません

反対に-ㄹ 수 없다を使えば、スキルや技術を持ち合わせていないということになります。

許可や禁止を意味することもある

-ㄹ 수 있다/없다はニュアンスが広く、可能・不可能以外の意味にもなります。

건물 안에서 사진을 찍을 수 없습니다.
建物の中で写真を撮ってはいけません
여기서 수영할 수는 없어요.
ここで泳いではいけません
공공장소에서 술을 마실 수는 없습니다.
公共の場でお酒を飲むことはできません

不可能の文に見えますが、ここでは「禁止」の話をしています。

-ㄹ 수 있다/없다にはこうしたニュアンスがあることも知っておきましょう。

-ㄹ 수 있다/없다は幅広いニュアンスに対応しているので、可能・不可能の文にはどんどん使ってみましょう。