韓国語で「はやく」を意味する言葉には얼른、어서、빨리、일찍の4つがあります。
これらは「早く~する」のように動詞に新しい意味を付け足す際に使われますが、ここではそれぞれニュアンスの違いや使い分けのポイントを解説していきます。
얼른は取り掛かりまでの時間が短い
次の動作や行動に移るまでの時間が短いことを意味する
얼른はとりかかりや行動までの時間が短いことを表す言葉です。
明日もやること多いって言ってたのに早く寝なよ
迷ってないではやく注文しなよ
就寝あるいは注文といった「次の動作」にすぐ取りかかれという話をしています。
いずれも実行までの時間を短くしろと言っているのがわかると思います。
すばやく次の状況に変化していく
얼른は動作に対してだけでなく、状況の変化にも使えます。
はやくクリスマスが来ればいいのになあ
冬が早く過ぎて温かい春になればと思います
はやく期末試験が終わって学校休みになればいいのにな
季節が変わるのはもちろん、楽しみにしているイベントの日がやってくるといった時にも使えます。
あるいは学生なら、夏休みや冬休みが楽しみだったりするのではないでしょうか。
「すぐに、そのまま」という意味
行動にすばやく取りかかるということは、他に余計なことはしないという意味でもあります。
仕事が終わったらすぐ行くよ
学校が終わったら、まっすぐ来なさい
「仕事の後に飲みに行く」
「学校帰りに寄り道して遊ぶ」
こういったことは一切せず、次の行動に移ります。
文によっては「すぐに、そのまま」といったニュアンスにもなるということですね。
어서は「さあ!」と呼びかけのような命令文にする
行動を促し、動作を催促する時に使う
어서は行動を促す言葉です。
行動をためらっているような人、なかなか実行しない人に動作を催促します。
さあ始めましょう
はやく言ってよ
さあ撃ってみろ
映画のシーンなどに出てきそうな言葉は行動を促すという感覚が理解しやすいと思います。
まだ間に合います、さあやりましょう
また行動を催促する以上、命令文で使用することが多いでしょう。
相手を歓迎する時など、客人に対しても使える
어서は相手を歓迎するといった客人をもてなす時にも使えます。
どうぞ入って
어서 오세요などはお客さまに対する定番の挨拶ですね。
はやく召し上がってみてください
어서の次の行動を促すというのは얼른の命令文と似たところもあります。
しかし「さあ」と呼びかけるような感覚で使うのは얼른にはない部分です。
빨리は行動や動作に時間がかからない
ものごとを短時間で行い、所要時間が短いことを意味する
動作や変化に時間がかからない、所要時間が少ないのが빨리です。
時間がないから早く作業を終わらせよう
思ったよりも作業がはやく終わりましたね
短時間で作業を済ませるというのは、短い時間で終わらせるということでもあります。
そのため3時間くらいかかると思っていた仕事が2時間程度で終わってしまった場合も、少ない時間で済んだので빨리となります。
行動や動作のスピードも上がる
빨리を使えば「動作のスピード」も上がっていきます。
予定があるから早く仕上げて退勤しないと
はやくごはん食べて出かける準備しないと
はやく家に帰ってドラマ見ないと
素早く食事を済ませる、ダッシュで帰宅するという話にも빨리が使われていますね。
얼른と빨리の「はやく」に違いはない
얼른と빨리どちらを使っても差がない場合もあります。
これはすぐに処理いたします
얼른は次の状況になるまでの時間が短いので、処理を開始するまでがスピーディーになります。
すぐ処理して結果を報告いたします
一方の빨리は所要時間が短いことなので、処理から報告までに時間がかかりません。
「行動に移るのが早ければ、終わりも早くなる」
「取りかかりも含めて、早く動けば終わりも早い」
すぐに行動して早く終わらせるのは結局同じなので、どちらを使っても大した違いはないのです。
일찍は基準となる時よりも前に行動する
いつもの時間よりも早いことがポイント
일찍は基準となる時よりも前に行動したりする際に使います。
今日はいつもより業務時間が早く終了しました
普段は6時くらいに終わる勤務が5時に終了したとしたら、いつもより時間帯が前になるので일찍となります。
はやく出勤して授業の準備をするつもりです
体調が良くないので家にはやく帰って休みたいです
いつもの時間よりも前に出勤したり、通常よりも早めに帰宅するのもそうですね。
いつもの時間よりも早いことがポイントとなります。
「今日は早めに寝る」と言いたいなら?
일찍は「今日は早めに寝る」と言いたい時にも使えます。
明日は朝から空港まで行かないといけないから今日は早く寝ます
スヨンは頭が痛いって早く帰ったよ
仕事前に少し勉強しようかと思って早く出て来ました
基準となる時間帯や時期よりも前なら일찍となるので、いつもの時間帯よりも早ければ使ってみましょう。
「明日は早い」を韓国語ではどう言えばいい?
「明日は早い」をそのまま韓国語にすることはできません。
明日は速いから… (x)
明日は早いから… (x)
明日は時間が速く過ぎるのか?
何に比べて時間が早いのか?
これでは全く意味がわからない文になります。
明日は早く起きないと
明日は2時間早く会社に行かないといけません
韓国語の「明日は早い」はいつもより早く何をするのかを表現する必要があります。
빨리と일찍が同じようなニュアンスになることもある?
状況によっては빨리と일찍が同じような意味合いになる時があります。
大学では単位をはやく取りました
4年に満たない期間、短い時間で単位を取ったというニュアンスです。
大学をはやく卒業しました
通常なら入学から4年後に卒業するところを、それよりも早い時期に卒業したという話です。
それぞれ表現は違っても「大学を早期に卒業した」という内容は同じで、빨리と일찍に差がなくなるという例です。
韓国語のはやくは「朝早く起きる」など、よく使いそうな表現から覚えていきましょう。