長さや広さ、重さなど、世の中にはいろんな「単位」があります。

これらは数学や理科の時間だけでなく、日常生活の場でもよく使われる大事なものです。

単位の韓国語を覚えて、数字を的確に表現してみましょう。

距離や長さ、速さを表す言葉

よく使う距離の単位「m、km」

距離をそのまま韓国語で読めば거리ですが、「長さ」に相当する単語は길이です。

mm:밀리미터
cm :센티미터
m   :미터
km :킬로미터

また器具で長さや重さなどを計ることを재다と言います。

その他の長さの単位と読み方

単位/記号 読み方 メートル換算
インチ
in
인티 25.4mm
フィート
ft
피트 30.48cm
ヤード
yd
야드 0.9144m
マイル
mile
마일 1609m
スン
3.03cm
シャク
30.3cm
カン
182cm
チョウ
109m

393m
カイリ
海里
해리 1852m

インチなどの単位を日本や韓国で使うことは少ないと思います。

ちなみに「ものさしや定規」を意味するは単位としての「尺」から来た言葉です。

速さ・速度を示す単位「km/h、m/s」

速さは「一定時間に物体がどのくらい進むのか」によって表します。

시속:時速(km/h、mi/h、mph)
분속:分速(m/m)
초속:秒速(m/s)

日本では「風速10m」のような言い方をしますが、韓国の天気予報では초속10mのような表現がよく出てきます。

マイル表示(mi/h、mph)はアメリカで使われており、メジャーリーグでピッチャーの投球速度を「90mph」のように表示します。
※90mph=約145km/h

ちなみに船が1時間に1海里進む速さが1ノット(1.85km/h)です。

面積や広さを表す言葉

よく使う広さの単位「m²、cm²」

面積の漢字は면적と読み、「広さ」に当たる単語は넓이です。

mm²제곱밀리미터
cm² :제곱센티미터
   :제곱미터
km² :제곱킬로미터

面積の単位の読み方は長さの単位に「平方、二乗」を意味する제곱を付け足します。

その他の面積の単位と読み方

単位/記号 読み方 m²換算
アール
a
아르 100m²
ヘクタール
ha
헥타르 10000m²
3.31m²
(約2畳)

韓国で土地の広さなどについて話をする時、習慣的に평(坪)を使うことはありますが、売買などの際にはm²(제곱미터)を使うことが法で定められています。

そのためエアコンの空調面積(냉방면적)などは「18.7m²」のように表示されます。
※18.7m²=約5.6坪、10畳ちょっとの広さ

昔の面積の単位と広さを知る目安

「メートル」が導入されるまで、長さの単位には尺(約30cm)間(約182cm)などが使われましたが、広さを表す時もこれらがベースになりました。

1間はおよそ6尺ですが、この平方(182cm四方の正方形)が「1坪」になります。

つまり「1辺が180cmくらいの正方形がいくつあるか」を考えれば、坪による面積がイメージしやすくなると思います。

ちなみに畳も「間」を基準に作られるので、1坪=およそ2畳くらいになります。

体積や容量を表す言葉

よく使う体積の単位「cm³、m³、ℓ」

体積の漢字の読みは체적ですが、実際には「かさ」を意味する부피の方がよく用いられます。

cm³ :세제곱센티미터
cc    :시시(=cm³)
     :밀리리터(=cm³)
   :세제곱미터(=1ℓ)
       :리터(=1000cc)

体積の単位は掛け算を3回行うこと(3乗)から세제곱を付け足します。

その他の容量の単位と読み方

単位/記号 読み方 m²換算
ガロン
gal
갤런 3.79ℓ
バレル
bbl
배럴 158.9ℓ
シャク
18cc
ゴウ
180cc
ショウ
1800cc
(10合)

18ℓ
(10升)
ゴク
석、섬 180ℓ
(10斗)

1石は成人がおよそ1年間に食べる米の量(1日当たり2.7合)で、重さにして約144kgです。

穀物の「容積」を基準にした昔の単位

合や升といった単位は中国から伝わったものですが、穀物の容積を基準にしたものです。

大きさが均一の기장(きび)1200粒の容積を1약(龠)とし、次のように単位を設定しました。

1合:2龠(ヤク)
1升:10合
1斗:10升
1石:10斗

そしてこれらに合わせて作ったマスで計量を行ったわけです。

重さや質量を表す言葉

よく使う重量や重さの単位「g、kg、t」

重量は중량よりも「重さ」を表す무게の方が使う機会は多いでしょう。

また体重にも체중と몸무게の2つがあります。

mg:밀리그램
g   :그램
kg :킬로그램
  :톤

重さの単位はㄹパッチムの発音に注意すれば問題ないでしょう。

その他の質量の単位と読み方

単位/記号 読み方 m²換算
オンス
oz
온스 28.3g
ポンド
lb 
파운드 0.45g
リン
厘 
0.0375g

0.375g
モンメ、セン
匁(日本)
錢(韓国)
3.75g
(5円玉の重さ)
リョウ
37.5g
キン
375g
600g
カン
3.75kg
(1000匁)

日本でも匁(もんめ)の前は銭(せん)と呼んでいました。

オンスやポンドはボクシングでも用いられ、体重測定はポンドで細かく行いします。

オンスはグローブの重さの単位にもなっていて、プロの試合では8オンス(約237g)や10オンス(約283g)が使われます。

ちなみに「百貫デブ」という言葉がありますが、100貫は重さにしておよそ375kgになるので、そのくらい太っているという比喩の表現になります。

貨幣に由来する質量計算

銭は中国で造られた「開元通宝」という貨幣に由来する単位です。

通貨1枚を1銭、10枚を1両として金額の計算していましたが、これが重量の単位としても用いられるになっていきます。

貨幣1000枚分の重さを1貫とし、銭・両・斤・貫として体系化されました。

肉1斤と野菜1斤が違うのはなぜ?

同じ「1斤」なのに重さがバラバラ

ところで重さの単位も10倍づつ数字が増えていくなら「斤=375g」となるはずですが、そうでないのはなぜでしょうか。

韓国では肉と野菜における「1斤あたりの重さ」が異なります。

肉1斤:約600g
野菜1斤:約400g

重さが違うのは簡単に言うと「使っている単位が違う」からです。

野菜に用いる근(斤)は一般的な重さの単位

野菜は一回にやり取るする量が多く、しかも大きさや個数がバラバラなので、細かく計算するのは面倒です。

そのため通貨を元にした重さの単位である「貫」でやり取りをしていました。

1錢:3.75g
1両:10錢=37.5g
1斤10両=375g
1貫:10斤=100両

100両=10斤=1貫で扱うわけですが、グラム換算すると「1斤=375g」となります。

これが現代では「1斤=400g」くらいで定着していきました。

肉に用いる근(斤)は特別な計量方法に由来する

中国から伝わった「穀物の重さを基準」にした単位で、漢方薬の計量にも使われた特殊な方法です。

大きさが均一の기장(きび)1200粒の重さを12수(銖)とし、次のような単位を設けます。

1両:24수(銖)
1斤:16량(両)=384銖
1鈞:30근(斤)
1石:4균(鈞)

1両の重さは約37.5gなので「37.5g÷24銖=1.56g」となり、1銖(シュ)あたりの重さは約1.56gです。
※古代では1両はおよそ0.6g

1斤=1.56g×384銖=599.04g

こうして肉1斤が約600gになるわけです。

食パンに使う「斤」はイギリスの重量単位「ポンド」が元になっていて、1斤≧340gとなっています。

スーパーで売られている立方体のような形でちょうど1斤と考えればいいでしょう。