주라고と달라고の違いについて、解説していきます。
주다は「あげる」という意味ですが、間接話法では「もらう」という意味にもなります。
そのためニュアンスがややこしくなり、間接話法が難しいと感じてしまう原因の一つでもあります。
「~してあげる」なら주라고
命令文を「引用」しながら表現する
間接話法で命令文を表す時は-라고 하다を使います。
誰かに出す指示などを文の中に取り込むを出すわけですが、この時-라고と組み合わせる言葉が「주다」や「-아/어 주다」であることがポイントです。
父がお姉ちゃんに「お菓子をあげなさい」と言いました
彼女に料理でも作ってあげなさいと話しました
子供たちに絵本を読んであげなさいと言いました
これらは「~してあげなさい」という指示を引用していますね。
つまり「~してやれ」という話を表すのが주라고です。
「伝聞」は中継役としての発言
指示内容を引用するのではなく、誰かに伝えることもあります。
お姉ちゃんが「友達にみかんをあげなさい」だって
ミンギョンさんに日本語を教えてあげてって
美味しいものでもおごってあげなさいだって
주라고 하다は誰に話をしているのかによっては伝聞の表現にもなるわけです。
-주라고「~してやれ」の短縮形
-주라고 하다は他の間接話法と同じく「短縮形」にすることもできます。
母さんが甥っ子にお小遣いをあげなさいって
一緒に本屋に行って本を探してあげなさいって
-주라고 하다を「-주래요/주랍니다」にするだけなので、短縮の仕方そのものは難しくはないと思います。
「~してもらう」なら달라고
依頼内容を引用として表現する
指示ではなく依頼の時、すなわち「~してほしい、~してくれ」という話を間接話法に組み込むこともあるでしょう。
友達が「ぶどうがほしい」と言いました
電話して早く来てくれと言いました
英語でビールをくださいと言いました
依頼内容を表す時は달라고で表現します。
ここでは「~してほしい」というお願いを引用していますが、過去の自分の発言内容も引用の対象になります。
伝聞として「~してほしい」を表現する
依頼内容を伝聞として表現することもあります。
友達が「桃がほしい」って言ってるよ
掃除は夕方にしてほしいそうです
病院まで一緒に行ってほしいようだよ
どれも誰かの「お願い」を話し相手に伝えていますね。
달라고 하다も誰に対しての話なのかによっては引用にも伝聞にもなるわけです。
-달라고「~してくれ」の短縮形
-다라고 하다にも短縮形はあります。
早く探してほしいって
これを友達に渡してほしいそうです
-달라고 하다の短縮形は「-달래요/답랍니다」となります。
주라고と달라고を区別するポイントは주라고(あげなさい)と달라고(ください)で覚えてしまうことです。
そうすれば誰が誰に対して言っているのかを意識しやすくなります。
ややこしくなった時は原点に戻りましょう。