「金がかかる」
「時間がかかる」
「税金がかかる」
お金や時間といった「価値」に対して、日本語ではよく「かかる」という言葉を使いますね。
これを韓国語では、どう表現するのかを紹介していきます。
お金が使われる、消費される場合
「金がかかる」は돈이 들다
「金がかかる」は돈이 들다と言い、出費に対して用います。

책을 사고 싶은데 돈이 들어서 못 사요.
本を買いたいけどお金がかかるから買えないよ

고치려고 많은 돈이 든다면 차라리 새로운 거 사는 게 낫겠다.
直すのに高い金がかかるなら、いっそ新しいもの買う方がよさそうだ

돈이 안 되고 비용이 든다는 이유로 안 맡아준대요.
金にならないし費用もかかるから、引き受けてくれないそうだ
「出ていくだけのお金」に対して使う表現なので、돈の他に비용(費用)などを使うこともあります。

미국에 유학하는 데 한달의 생활비가 얼마나 들었어요?
アメリカに留学するのに、1か月の生活費はいくらかかった?

방값을 포함해 대략 100만원이 들었어요.
家賃を含めて、大体100万ウォンかかりました
「いくらかかった」のように、具体的な金額を示すことも可能です。
「かかる」と聞いて、思わず걸리다を使ってしまいそうですが、걸리다ではちょっと違和感があります。
税金や手数料などの「かかる」は?
税金や手数料などが発生した時の「かかる」は、表現が変わります。

일본에서 물건을 구매할 때는 8% 소비세가 부가돼요.
日本で物を買う時は、8%の消費税がかかります

카드결제는 1%의 수수료가 부가됩니다.
カード決済では1%の手数料がかかります
税金や手数料などの「かかる」には、부가(付加)を使います。
しかし、걸리다を使ってもダメというわけでもありません。

한국에서 파는 물건에는 10%의 소비세가 걸려 있습니다.
韓国で売られているものには、10%の消費税がかかっています
税金や手数料だけは特別と思っておきましょう。
韓国の消費税(부가세)って?
日本でいう消費税のことを、韓国では부가세(付加税)と呼びます。
韓国の消費税は10%で、買い物の際にいくらの消費税を払っているかは、レシートを見ればわかります。
과세(課税)のところには課税前の合計額が、消費税がいくら加算されるのかは부가세の部分に記載されています。
韓国で買い物や食事をした時に、消費税をいくら払っているのか、一度レシートを見てみるのもいいでしょう。
お金を使う、消費する場合
お金をかける、費用をかける
「お金をかける」のような表現には、돈을 들이다を使います。

비싼 돈 들여서 화장품을 사기보다 식생활에 신경을 써야 합니다.
高いお金をかけて化粧品を買うよりも、食生活に気を使ってください

돈 좀 들여서 좋은 노트북을 사려고요.
少し奮発して、いいノートパソコン買おうと思うんです
「お金」は主語ではなく「目的語」になるので、助詞も이/가ではなく「을/를」を使います。

800만원을 들여서 수리를 했어요.
800万ウォンかけて、修理しました

수백억을 들여서 지은 집이래요.
数百億かけて建てた家だってさ
具体的な額を入れて「いくらかけた、どのくらい費やした」という言い方をしてもOKです。
大金をつぎ込む、資金を投じる
「大金をかける、注ぎ込む」といった時には、돈을 지르다を使います。
金を使い込む、大金を投じる

울 딸이 게임에 돈을 질러요. 어떡하죠?
娘がゲームにお金をつぎ込んでるんだけど、どうしたらいい?

그 팀은 외국인 선수에 수백억원을 질러 줄 수 있는 재력이 있어요.
あのチームは外国人選手に数百億ウォンを投じるだけの資金力(財力)があるよ
有名選手の獲得に大金を投じたり、課金型ゲームでアイテムを購入しまくったり、あるいは好きなプラモデルに全財産をつぎ込んだり。
そこに「エネルギーや情熱」が注がれているのがポイントです。
全財産をはたく、情熱を注ぐ

그녀는 댄스에 열정을 지르고 있어요.
彼女はダンスに情熱を注いでいます

그는 도박에 모든 돈을 질러 전재산을 잃게 됐습니다.
彼は博打にすべてのお金をつぎ込み、全財産を失いました
好きなことに熱中するような「プラスのエネルギー」もあれば、ギャンブルにハマるなど「マイナスのエネルギー」のニュアンスの場合もあります。
ギャンブルや保険に「金をかける」
賭博や賭け事の「かける」には、지르다の他に걸다を使うこともあります。
カジノのゲームや馬券を購入などで、具体的に「いくらかけたか」というニュアンスです。

100원 걸다가 100배가 됐어요.
100ウォンかけて、100倍になったよ

상해보험만으로는 불안해서 질병보험도 걸어놨어요.
傷害保険だけでは不安で、医療保険もかけてるんだ
※상해보험(傷害保険) = ケガに対しての保険
※질병보험(疾病保険) = 病気に対しての保険
掛け金としての意味もあるので、「保険をかける」のような表現にも使えます。
服や化粧品、車や漫画などに金をかける時
好きなことにお金を使うけど「熱中する、のめりこむ」というほどでもない場合は、돈을 쓰다を使えばいいでしょう。

아빠는 자동차에 돈을 많이 써요.
パパは車にお金をたくさん使います

엥겔지수란 지출에서 식료품에 돈을 쓰는 비율을 말한다.
エンゲル係数とは、支出のうち食料品にお金を使う割合をいう
普通に「お金を使う」という表現ですね。

그녀는 월급의 대부분을 옷이나 화장품에 써요.
彼女は給料の大半を服や化粧品に使います
もちろん、お金でなくて「給料」のように、他の言葉を使ってもOKです。
時間がかかる、時間をかける
「時間がかかる」には『-이/가』
「お金がかかる」は돈이 들다ですが、「時間がかかる」には시간이 걸리다を使います。

숙제(리포트)를 하는 데 시간이 걸렸어요.
宿題(レポート)をするのに時間がかかったよ

서울에서 부산까지는 KTX를 타고 3시간 걸린다고 봐야 해요.
ソウルから釜山までは、KTXに乗って3時間かかると見た方がいいよ
「時間」が主語になるので、助詞には「-이/가」を使います。
また、「2時間」のように、時間や分を細かく表現してもかまいません。

이 퍼즐을 맞추는 데 얼마나 걸렸어요?
このパズルにどのくらい(の時間が)かかったの?

3일 걸렸어요.
3日かかったよ
※퍼즐을 맞추다=パズルをする、組む
何時間や何分といった表現だけでなく、「日数」に対しても使えます。
「時間をかける」には『-을/를』
「時間をかける」には、시간을 걸리다を使います。

1주일을 걸려서 완성 시킨 요리예요.
1週間かけて完成させた料理です

사람 10명이 한달을 걸려서 계산하는 양을 컴퓨터는 하루만에 끝을 내요.
人が10人で1か月かけて計算する量を、コンピューターは1日で終えます
「時間」が目的語になるので、助詞は「-을/를」ですが、걸리다は自動詞でも他動詞でもあります。
そのため「-을/를 걸리다」となります。
まとめ
「金がかかる」は들다、「時間がかかる」は걸리다です。
ところで、もし「金がかかる」がすぐに出てこなかったら・・・

핸드폰 고친다고 10만원이 나갔어요.
携帯直すのに、10万ウォンかかったよ
そういう時は、나가다を使いましょう。
お金が財布から「出ていく」と覚えれば、忘れないでしょう。