2月から3月の韓国は黄砂に加えて미세먼지と呼ばれるpm2.5などの大気汚染物質の広がりやすい時期です。
ひどい日の空は霧がかかったような状態になり、視界がぼんやりとします。
そこで今回は韓国のpm2.5や大気汚染対策などについてまとめてみました。
韓国のpm2.5がどのくらいか調べたい
スマホアプリの「AirVisual」がオススメ
韓国に滞在中あるいは旅行などで渡航する人はその日の「大気の状態」が気になると思います。
できれば空気の綺麗な日に外に出たいものです。
そこでスマートフォンのアプリを使いましょう。
AirVisualは大気の状態などを確認することができるアプリです。
韓国だけでなく日本の大気の状態も確認できる
アプリを立ち上げると、デフォルトで設定されている地域の大気の状態が表示されます。
この時のソウルの空気はよくない状態であることがわかります。
このアプリには予報の機能もついていて、数時間後から数日後は大気がどのようになるかを見ることができます。
また世界中の大気の状態を調べることも可能で、韓国だけでなく日本のpm2.5の状況を調べることもできます。
새 장소 추가하기(新しい地域の追加)から調べたい都市名を入力しましょう。
「tokyo」と入力してみました。
東京の大気の状態が表示されます。
この日の東京は空気が少し良くないようです。
直感的に大気の状態を確認できるビジュアル機能
他の地域と大気の状態を比べたい時に便利なのが地図表示です。
地図上に空気の状態を数値化して表示してくれるので、どのエリアの空気の状態が悪いのか(良いのか)が一目でわかります。
地図を拡大させていけば、韓国はもちろん東京や大阪など、他の地域の状態も調べることができます。
またAirVisualのすごいところはビジュアル機能がついていることです。
これは直感的に大気の状態を確認できるもので、風の流れと合わせて大気の状態を色で表示してくれます。
青や緑は空気がきれいなところで、黄色や赤はpm2.5などが多い地域です。
こうして見ると、やはり中国の大気は非常に良くないのがわかります。
ちなみにAirVisualには「PCサイトのページ」もあり、こちらはより細かい情報が確認できるようになっています。
空気の状態が良くない日は「マスクの着用」が基本
pm2.5に有効なマスクでおすすめは?
pm2.5が気になる人はこれらをしっかり遮断してくれるマスクが有効です。
マスクを選ぶ際に「KF94」などの表示のあるか確認しましょう。
薬局でも数千ウォン前程度で購入できます。
ただ使い捨てマスク1枚でこの値段なので、少し割高な感じはすると思います。
マスクの表示で「KF」ってなに?
マスクに書かれているKFとは「korea Filter」の略で、フィルターとして一定以上の機能を持っていることを意味する認証です。
KFの表示とランク
KF80 | 0.6μmの粒子の80%以上を遮断 |
KF94 | 0.4μmの粒子の99%以上を遮断 |
KF99 | 0.4μmの粒子の99%以上を遮断 |
これらのマスクは黄砂も防げるので、KF80以上の認可を受けたものならとりあえず大丈夫ということになります。
新型コロナウィルスやインフルエンザなどに対する効果も考えるなら、やはりKF94以上がいいと思います。
韓国の「個人でできるpm2.5対策」にはどんなものがある?
うがい手洗いだけでなく、洗顔やシャワーを浴びるのが理想
個人でできる韓国のpm2.5対策も紹介します。
マスクの着用以外で基本になるのが「うがい手洗い」ですが、pm2.5の粒子が付着するのは手だけではありません。
そこで推奨されているのが、外出後すぐにシャワーを浴びることです。
全身を綺麗に洗ってしまえばいいじゃんってことですが、外出のたびにシャワーを浴びる時間がない場合もあると思います。
そういう時は洗顔をするだけでもいいそうです。
一度着た服はすぐに洗濯する?
服は毎日洗濯できるとは限らないし、コートなどは簡単に洗えるものでもありません。
ところがそんな中、スーツなど手軽に洗えない衣類に着いたほこりや花粉などをとってくれるクローゼットは人気があるようです。
体だけでなく「服も洗ってしまえ」という発想ですね。
ただこういうものはそれなりに値段もするので、できる範囲でこまめに洗濯を行うがいいのではないかと思います。
意識して水分を取ろう
水分の摂取を心がけるのも大事です。
ただし水分といってもコーヒーはカフェインが含まれているため、飲みすぎはよくありません。
カフェインの少ないお茶や水にしておきましょう。
ちなみに옥수수차(とうもこしのひげ茶)は体の中の老廃物などを排出する働きが高いそうです。
韓国で行われている大気汚染対策は?
大気汚染のひどい日は車の利用が制限される
韓国政府・国が行っている対策として、pm2.5のひどい日は自動車の使用が制限されます。
차량2부제(車両2部制)といい、日付の数字によってその日運転できる乗用車が変わります。
차량2부제とは?
カレンダーの日付が偶数か奇数かによって、その日使用してもよい車を決めるというものです。
偶数日:ナンバープレートの末尾が偶数の車はOK
奇数日:ナンバープレートの末尾が奇数の車はOK
例えば奇数日の場合、偶数ナンバーの車は運行していけないということになります。
対象は主に公務員で、規制がかかると彼らは電車やバスあるいはタクシーを使って通勤することになります。
規制は乗用車だけではない「トラックや工場なども」
pm2.5による規制は乗用車だけではなく、一定以上の排気量のトラックなども対象になります。
また工場から出る排気も問題になっていて、規制がかかると工場は一時操業を停止しなければならなくなります。
まさに国全体で大気汚染対策に取り組んでいるという感じですね。
個人でできるpm2.5対策には限度があるものの、基本はやはりマスクの着用ですね。
ところで厳密にはpm10を미세먼지、pm2.5は초미세먼지といいます。
pm10 :10μm以下の粒子
しかしこれらをまとめて미세먼지と呼ぶことは多いので、普段の会話では「pm2.5=미세먼지」のような感覚で使って問題ないでしょう。