練習や鍛錬によって体得した技や、研ぎ澄まされた感覚。
これらが長期間の休養など何かしらの原因で一時的に衰えたり、思い出せなくなることを「勘が鈍る」などと言います。
こうした感覚的な表現が韓国語ではどのようになるのかを紹介していきます。
「勘が鈍る、感覚を忘れる」を表現してみる
カンは「感」で表現する
身につけた技や知識というのは、本人だけが感じることのできる感覚ですが、これを韓国語では감(感)と表現します。

長く休んでいたせいで、カンが衰えましたね

ずっと勉強していないせいか、外国語に対する感覚が少し落ちた気がします
「カンが鈍る、カンが衰える」という意味でよく使われるのが、감이 떨어지다です。

最近問題解いてないから数学の感が鈍った気がします
他に감이 무뎌지다もよく使われます。
ちなみに감は감각(感覚)のことなので、감각이 무뎌지다(感覚が鈍る)のように使っても構いません。
「腕が鈍る、腕が落ちる、さび付く」は?
どんな達人と言えども、何もしていなければ、多少は腕がなまってしまいます。

思ったよりも腕が落ちた気がします

料理もやらなければ、腕は鈍るものですよ

腕が鈍っってしまったと思ってたけど、体が覚えてたようです
솜씨가 녹슬다:腕が錆びつく
どちらも日本語とよく似た表現ではないでしょうか。
カンを取り戻したり、カンが戻った時は?
失われていた感覚が戻る、手足のしびれなどが取れる
練習や勉強などを再開して、忘れかけていた感覚が戻ってきた時、カンが戻るなどと言うと思います。

少しづつ感覚が戻ってきているようです

カンが戻るまで、集中的に練習しないといけないですね
「カンが戻る」は감이 돌아오다と、ここでも감が使われているのがわかると思います。
また”감이 돌아오다”は感覚が戻ってくることなので、他の場合にも使えます。

足がずっとしびれていたけど、やっと感覚が戻ったんです
※저리다=血のめぐりが悪く感覚がなくなる、しびれる
長時間の正座でしびれていた足がもとに戻った時などにも使っても構いません。
いずれも日本語と似ているのではないでしょうか。
忘れていた感覚を思い出す、感覚を取り戻す
「勘が戻る」ではなく、感覚を取り戻すのような言い方をしたい時には、감을 찾다を使います。

感覚をまた取り戻すには、長い時間を要するでしょう
찾다は「探す」という意味もありますが、預けていたもの返してもらったり、失ったものを取り戻した時にも使います。

忘れていた感覚を再び取り戻しつつあります

専門家のアドバイスに従って練習すれば、カンを取り戻せると思います
持っていたものや身につけたものを一度失ったが、それを再び取り戻した時には되찾다を使ったりもします。
すぐに要領を得たり、飲み込みが早い人にも「感」を使う
「コツをつかむ、ポイントを押さえる」の韓国語は?
スポーツなどにおいて相応の技術を身に着けるためには、練習を繰り返すことが必要です。
その際に重要な部分や大事なことを「コツ」や「要領」と言ったりますが、これにも감が使われます。

コツをつかむまではある程度練習が必要です

何度もトライして、ようやくコツをつかみました

子供は何をするにしてもコツをつかむのが早いよね
コツをつかんだり要領を得ることを、감을 잡다と言います。
格闘ゲームで新しい技を繰り出せるようになったり、オムレツをひっくり返せるようになったり。
何か新しいことができるようになった時にでも使ってみましょう。
センスがある、才能が抜きん出ている人に対しては?
あっという間にコツをつかんだり、飲み込みが早い人は、才能や能力的に優れていることもあります。
そんな「ずば抜けた人」には、감이 뛰어나다です。

すごいセンスが抜群で私も驚くときがあります

外国語に対する感覚がすごくて、一生懸命しなくても上手な人です

センスにあふれたデザインをする建築家として有名です
あるいはセンスがいいとも言えるので、外来語を使って表現することもあります。
個人差はありますが、外来語を多用する傾向が強い人もいます。
ところで語学も勉強をさぼれば、感覚が錆ついていきます。
毎日少しづつでもいいので、コツコツ(꾸준히)と勉強しましょう。