「~に値する、~する価値がある」
-ㄹ 만하다といえば、教材には大体このようなニュアンスで出てくると思います。
もちろんこういう意味で使うこともありますが、他にも何通りかの意味があり、そのせいで難しいと感じる人が多い文法です。
満足している、よいものであることを表す
「絶対」と言ってもいいくらいのもの
-ㄹ 만하다は、満足のいくもの・とてもよいものに対して使われます。

済州島は一度は行くべきところです
一度くらいは「行くに値する、行く価値がある」という意味。
つまり済州島はそれだけ観光には良いところで、行けば楽しい旅行になることは間違いないというニュアンスです。

遠くまで出かけてでも食べておきたい料理です
遠くまで足を運んででも「食べておくべき料理」ですが、そこまでしても食べたいと思わせるものがあります。
要するに絶対においしい(でしょう)という話ですね。
必ずといってもいいくらい、よい結果が得られることがわかっているので、人に勧める時に使うわけです。
そこそこ満足できるもの
何にでも「絶対」というものはありません。
しかしいい結果が得られない時はあるものの、全体として見た時に「まあ満足できる」と思えた場合も-ㄹ 만하다です。

先生は大変な時もあるけど、やりがいのある仕事です

ストーリーが複雑ではあるけど、まあ面白い映画だよ
話が難しいので、すごい面白いとは言えないけど、そこそこ楽しめる。
まあまあ面白いと思えるので、合格点はあげられるということですね。
満足していない、あまりよいものではない
なんとかなりそう、がまんできる
さらに満足度が低下して、あまり良いとは言えない状態にも、-ㄹ 만하다を使うことはあります。

綺麗な部屋じゃないけど、とりあえずは住めるよ
新しくきれいな所と比べれば、他に引っ越したいと思う部屋・・・
でもそこまで汚いわけでもなく、とりあえずは住めます。
許容範囲に収まっていればOKということです。
遠回しにダメ出しをしている?
ここまでの話で分かる通り「-ㄹ 만하다」には、良い状態と悪い状態、両方のニュアンスがあります。
しかもこれらを区別する基準があいまいなので、同じことを言っても状況によっては全く意味が異なる場合も出てきます。

これは絶対食べるべきだよ
絶対食べた方がいいよという話をされたのなら、「100%おいしい」あるいは「おいしいと思う」のように、満足度の高い話をしています。

まあ、これは食えるよ
しかし「口にしても大丈夫だ」と言うのであれば、美味しいという意味ではないので、満足度は低くなります。
あるいは遠回しに「まずい」と言ってるかもしれません。
同じ「먹을 만해요」も言い方によっては、このくらい意味が変わるわけです。
だからこそ全体の流れから、どんな内容なのかを判断する必要があります。
良くも悪くも「それなり」のもの
相応の値打ちや価値がある、高い品質や基準を満たす
-ㄹ 만하다は、満足度を表すだけではありません。
ある基準に対して、それをどれだけ満たしているかを意味することもあります。

ヨンジュは信用できるやつだよ

みんなの人気を集めるだけの魅力があります

これは称賛に値する作品ですよ
人気がある人はそれだけの魅力を持っているし、美術品や芸術作品が高い評価を受けるにも、それなりの理由があるわけです。
最低限のラインは保っている
-ㄹ 만하다は、いいことだけに使うわけではないですね。
なんとか我慢できる、とりあえずは大丈夫といったように、評価の基準が低くなることもあります。

それはまだ使えるから捨てないでね
古くなったものの中には、調子が悪くいつダメになるかわからないようなものはたくさんあります。
でも壊れてはいないので、なんとか使えます。

大丈夫だ、なんとか我慢できる
ケガをして体があちこち痛ければ、とても「良いコンディション」とは言えません。
でもなんとか我慢できる状態ではある・・・

たくさん稼げる仕事ではないけど、食ってはいけるよ
たくさん稼いでいるわけではないので、儲かっているとは言えません。
しかしとりあえず食べていけるだけの収入はあるように、ギリギリのところは保っています。
最低ラインは守っている(一線は越えていない)わけです。
まとめ
価値の基準 | ニュアンス |
---|---|
最高 | ~すべき ~した方がいい |
普通 | まあまあ |
最低ライン | まだいける まだ大丈夫 |
価値観はみんな異なり、人によって満足度や基準は変化します。
うまく見極めながら使っていきましょう。