命令文や勧誘文と組み合わせた間接話法について、-라고や-자고を使った表現と、よくありがちなミスや注意点を解説していきます。
命令や勧誘の間接話法が得意でない人は、自分が苦手とする部分を確認してみましょう。
命令文の間接話法
指示(~しなさい)の基本は「-라고 하다」
命令文の間接話法は動詞の語幹(다を除いた部分)に、-라고 하다を組み合わせて使います。

部長が北京に出張に行けと言ってます

結婚式の時スーツを着なさいって言ってました

明日は8時まで来いって聞いたよ
語幹にパッチムがある場合は、-라고の前に「으」が入ります。
また命令の間接話法では「私が~しろと言いました」のような文もよく出てきます。
そのため「誰が誰に何を言っているのか」にも注意しましょう。
하다動詞の命令形に注意!ついやってしまいがちなミスは?
命令文をそのまま「-라고 하다」にすればよいと勘違いしてしまうせいか、次のようなミスが起こることがあります。

お母さんが毎日勉強しろって言います (ㅇ)

お母さんが毎日勉強しろって言います (x)
하다動詞の命令形「해라」を、そのまま-라고 하다と組み合わせてしまいがちです。
しかし해라고ではなく하라고になります。
短縮形は「래요/랍니다」
短縮形は「래요や랍니다」となります。

関連情報は片っ端から集めなさいって

明後日まで早く終わらせろってことです
短縮形も含めて命令の間接話法は、名詞の間接話法と似たように見えても、意味は全く違います。
混同しないよう注意しましょう。
命令文の種類と文型の変化
「~するな」という禁止の間接話法
命令文は指示だけではないですよね。
禁止の表現「~するな」を間接話法にすることもあります。

台風が来るから日本に旅行に行くなと言いました

遅い時間に電話するなと怒られました
禁止の間接話法は、動詞の語幹に-지 말라고 하다が付きます。

夜に一人で外出するなって
また-지 말라고 하다を短縮形にすると、-지 말래요になります。
「~してくれ」という依頼の表現
依頼を表す時、いわゆる「~してくれ」という文を間接話法にした場合です。

掃除は夕方にしてくれとおっしゃってます

龍山まで行ってくれと言ってるけどどうしますか?
「~してください」という依頼の文には、-달라고 하다を使います。

早く探してくれって
-달라고 하다の短縮形は、-달래요となります。
ちなみに命令の間接話法の中でも、주라고と달라고は学習者がややこしくなりやすい部分です。
敬語表現が組み合わさった命令
~しなさいという「指示」を間接話法にする時に、敬語と組み合わせることもあります。

お医者さんがそこにお座りくださいと言いました

先生がこの本を読んでみなさいとおっしゃいました
目上の人に対する命令文:-시라고 하다
目上の人から命令文:-라고 하시다
間接話法と敬語の組み合わせでは、-라고 하다のどの部分に「-시」が入るかがポイントです。
勧誘文の間接話法
基本は「-자고 하다」
動詞の語幹に「-자」をつけた、-자고 하다が基本となります。

一緒に台湾に旅行に行こうって

今日は一緒にお昼食べようって言ってます
命令文の間接話法のように、文によって달라고を使ったりというのはないので、覚えやすいと思います。
短縮形は「재요」
短縮形は「재요や잡니다」となります。

図書館で一緒に勉強しようって言ってます

友達が7時半に江南駅で会おうって言って
勧誘文の短縮形は、文型をさっと確認してしまいましょう。
勧誘の伝聞でありがちなミス
勧誘の間接話法でありがちなミスが「禁止の勧誘」です。

夏は昼に外に出ないようにしようって (x)

賞味期限の過ぎた牛乳は飲まないようにしようとのことです (x)
禁止の命令文は「-지 마요」で使うことも多いため、-지 마자고と間違えてしまいがちです。

夏は昼に外に出ないようにしようって (ㅇ)

賞味期限の過ぎた牛乳は飲まないようにしようとのことです (ㅇ)
禁止の文の原型は-지 말다で、これに-자고 하다が付いて、-지 말자고 하다となります。
組み合わさる言葉の原型がどんなものかにも注意しましょう。
間接話法が難しい理由
間接話法は誰かの話を伝える時に使われることが多いですが、話相手に対する命令として使われることもあります。

(친구한테) 같이 놀러 가자고 해요.
(友達に)一緒に遊びに行こうって言ってよ
友達に対して「一緒に遊びに行こう」って言えと命令する文ですね。
しかし同じな文でも伝聞の場合だってあります。

(友達が)一緒に遊びに行こうって言ってるよ
どんなニュアンスの話なのかを文脈で判断しなければいけないわけです。
内容をきちん把握できるかが、間接話法を使いこなすポイントになります。
なんだかんだ言っても間接話法は慣れしかないので、少しづつ練習していきましょう。
時には数をこなすことも大事です。