韓国語の動詞と形容詞は日本語と扱いが少し違うため、難しく感じる人もいると思います。

しかしポイントを押さえれば、これらは簡単に区別できるようになります。

ここでは韓国語の動詞と形容詞の違いについて話していきます。

韓国語の形容詞って何?

「状態や属性」を表すのが形容詞

形容詞は「赤い、暑い」など、状態や属性を表す言葉を言います。

属性と言うと難しく聞こえるかもしれませんが、それがどういうものかを表します

자몽은 귤보다 맛이 셔요.
グレープフルーツはみかんよりすっぱいです
거기서 파는 과자는 다 달아요.
そこで売ってるお菓子はみんな甘いです

こんな感じで形容詞は、名詞が「どういう状態か、どんなものか」を説明する言葉ともいえます。

物理的なものについて表す

形容詞の特徴として、名詞と形容詞は中身が一致するというのがあります。

난 소영씨보다 머리가 길어요.
私はソヨンさんよりも髪が長いです
청소를 못해서 방이지저분해요.
掃除ができなくて部屋が少し散らかってます

「髪の毛=長い」
「部屋=散らかってる」

物理的な状態は形容詞で表現されるものの代表ですが、それぞれの名詞の中身を形容詞が表していると考えてみましょう。

抽象的なものについて話す

形容詞が示すものには抽象的なものもあります。

아침부터 아무 것도 안 먹어서 엄청 배고파요.
朝から何も食べてないので、すごいお腹すいてるんです
여기 떡볶이가맵지만 중독성이 있거든요.
ここのトッポギは少し辛いけどやみつきになるんですよ
공부하려면 도서관은 자리가 없고 독서실은 답답하고 카페는 시끄러워요.
勉強するのに図書館は席がないし、読書室は息苦しいし、カフェは騒がしいよ

「お腹が減っている」のは自分自身
「辛い」のはトッポギ
「騒がしい」のはカフェ

これも考え方は同じなので「名詞=形容詞」という図式が成り立ちます。

名詞を修飾する「連体形」での使用

形容詞は名詞を修飾する言葉として使うこともあります。

쉬운이 아니지만 열심히 할 만한 가치가 있습니다.
簡単なことではないですが、一生懸命やる価値があります
두꺼운 만큼 보기만 해도 졸려요.
分厚い本ほど、見るだけで眠くなります

修飾とは意味を付け足すことですが、名詞に新しい情報が加わっていますね。

こういう使い方をすることもあるため、名詞を修飾するのが形容詞などと言われたりもします。

形容詞を連体形にする時は-ㄴ/은の形にして使うのが基本になります。

韓国語の動詞はどういう言葉?

「動き」を表すのが動詞?

動詞は「走る、食べる」のように、動きなどを表す言葉です。

올빼미는 밤에 움직이고 낮에 잠을 잡니다.
フクロウは夜に動き、昼に寝ます
이 국수에는 지하에서 길어 올린 물을 사용하고 있습니다.
この麺には地下からくみ上げた水を使用しています

文字通り「動きやアクション」を伴うものが多く、イメージもしやすいでしょう。

変化を表す言葉も動詞である

動詞はつい動作や行動にばかり目が行きがちになるかもしれません。

しかし目立った動きがなくても「何かしらの変化」が起こっていれば、それもまた動詞になります。

일이 몇 시에 끝나요?‘를 영어로 어떻게 말해요?
‘仕事は何時に終わりますか?’を英語でどう言いますか?
상우씨가 “시간이 금방 지나가네요”라고 하더라고요.
サンウさんが「時間があっという間に過ぎますね」って言ってましたね

「仕事が終わる」
「時間が過ぎる」

時間の経過によって、部分的あるいは全体的に変わったところが見られる場合。

状態の変化は行動に比べてイメージしにくいかもしれませんが、このように「どうなるのか」を表すこともあります。

したがって動きや変化を意味するのが動詞と考えましょう。

動詞を連体形にするとどうなる?

動詞も連体形で使用することはあります。

차곡차곡 모은으로 집을 샀습니다.
コツコツ貯めたお金で家を買いました
난 잠 자는 시간도 아껴서 죽을 듯이 공부했거든요.
私は寝る間も惜しんで死ぬ気で勉強したんです

動詞も連体形になれば、名詞に何かしらの意味を加えることができます。

形容詞と動詞の本質は同じ「用言」である

形容詞と動詞は「変化の有無」に注目しよう

形容詞と動詞はどちらも名詞について説明していることに変わりはありません。

「キムチが辛い → キムチ=辛い」
「仕事が終わる → 仕事=終わる」

名詞の中身を表すという本質的な部分は同じなので「用言」として扱われるわけですが、2つの違いはどこにあるのでしょうか。

그 종류의 사과는 모두 빨개요.
その種類のリンゴはみんな赤いです
이 시기가 되면 단풍이 점점 빨개져요.
この時期になると紅葉がだんだん赤くなります

色が赤いままなら形容詞ですが、赤く色が変われば動詞です。

形容詞:何も変化はおきない
動詞:動きや変化がある

動きや変化の有無が形容詞と動詞の違いでもあるので、用言を連体形にする時もこの点に注目するといいでしょう。

하다がつく動詞と形容詞の考え方

하다を使った動詞や形容詞も考え方は同じです。

평일에는 빨래할 시간이 전혀 없어요.
平日は洗濯する時間が全くありません
(動詞)
완성시키려면 시간이 더 필요합니다.
完成させるには時間がもっと必要です
(形容詞)

動詞は動きや変化があるのに対し、形容詞にはそれがありません。

머리카락이 길어져서 빗과 머리끈이 필요해요.
髪が伸びて、櫛とヘアゴムが必要です
(形容詞→動詞)

ところが髪が伸びるのは「短い状態から長さが変わる」ので、これも変化です。

時には形容詞を動詞に変えて使うケースがあることも知っておくといいでしょう。

動詞と形容詞の区別がややこしい言葉

韓国語には動詞と形容詞の区別が難しいものも存在します。

길이 막혀 가지고 저는 20분 정도 늦을 거예요.
道が混んでて20分くらい遅れると思う
인간은 어른이 되면 거의 키가 크지 않습니다.
人間は大人になると、ほとんど背は伸びません

늦다や크다は「遅い、大きい」という状態を表す形容詞ですが、「遅れる、大きくなる」のような動詞として使うこともあります。

こういう語彙はそのまま覚えるしかないでしょう。

動詞と形容詞の区別は日本語にも共通することがあると思うので、覚えやすいものから勉強してみましょう。