口語、いわゆる「話言葉」には、発音の省略や簡略化がよくあります。

ところが、基本通りに習った外国人にとっては、韓国人の変化した発音を聞き取るのは大変です。

そこで今回は、よくある発音の省略と簡略化のパターンを紹介していきます。

これを押さえておくと、スラングなどが覚えやすくなるだけでなく、聞き取りも楽になります。

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이다の省略

「이」の発音が無くなってしまう

会話では、~이다の「이」の部分がよく省略されることがあります。

김지성-R

저기가 내가 다니는 학교다.
あれが俺が通っている学校だ

학교이다の「이」が省略されて、학교다となっています。

정현주-R

나는 의삽니다.
私は医者です

양승희-R

깁니다.
ここです

名詞+이다+ㅂ니다の文で、이다の「이」が抜け落ちるため、「의삽니다、여깁니다」のような発音になります。

なぜ「이」の発音が省略されるの?

抜けた音

韓国語の発音には「母音衝突回避」というものがあります。

これは、活用(아/어の形)などの際に、母音が2つ続くと1つは脱落するというものです。

가요→아요=가요
써요→어요=써요
꺼요→어요=꺼요

「가다が가요、쓰다が써요」になるのはこのためですが、似たようなことが「이다」の時にも起こります。

・학교이다
학ㄱ + 이다 = 학교다

・의사입니다
의ㅅ+입니다 = 의삽니다

※名詞の母音と이다がぶつかることで、이다の「이」がなくなります

弱い母音(으)や重複する母音(아)をなくすことで、発音が簡略化されていくわけです。

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助詞の省略や短縮

助詞を省略しても内容は通じる

会話の中では、助詞が省略されることもよくあります。

최지현-L

이거(는) 뭐에요?
これはなに?

이소룡-L

뭐라고 말(을) 하기가 어렵네요.
なんとも言えないですね

박석중-L

새로운 선풍기(를) 샀어요.
新しい扇風機を買いました

口語では、意味さえわかれば限界まで表現を短くします。

短く効率よく伝えるためですが、できるかぎり「口を動かす量を減らそう」という、口語ならではの特徴です。

短縮した助詞がパッチムに残る

助詞の省略だけでなく、短縮されるパターンもあります。

이소룡-L

그냥 집에 갔어?
昨日はすぐ家に帰ったの?
(이제 + 는 = 이젠)

김영주-L

오늘은 잡 만들 거예요.
今日はチャプチェを作ります
(잡채 + 를 = 잡챌)

황수지-L

떡볶 3민분 먹었어요.
トッポギ3人分食べました
(떡볶이 + 를 = 떡볶일)

「-은/는」や「-을/를」などで短縮が起こると、最後のㄴやㄹの部分だけが残り、これがパッチムとして名詞に付くわけです。

これら助詞の省略は短縮は、こうすれば「韓国語にとっては楽」とだけ覚えておけば十分です。

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外国人にはむずかしいこともあるケース

頭文字をとった略語

教科書に出てこない、外国人が苦戦する口語の代表と言えば「略語」です。

略語で一番多いのは、頭文字組み合わせるケースです。

兵士-R

이병
二等兵

김선아-R

전 → 버카충
バスカードチャージ

大人も使う言葉もあれば、10代しか使わないような単語もあります。

이현빈-R

뎅+복이+대 → 오떡순
おでん+トッポギ+スンデ

김대호-R

경+드름+지 → 안여돼
メガネ+ニキビ+ブタ

特に10代が使う略語は、一般の韓国人もわからないものがたくさんあります。

「버카충、오떡순、안여돼」なんて、もう韓国語じゃなくなってる感じもします。

個人レベルでの言葉の変化

個人レベルで起こる発音の短縮や簡略化で、必ずこうだというものではありません。

강소영-L

이게 먼지 알아?
これなにかわかる?
※뭔지が먼지(二重母音が単母音)

황수지-L

어제는 집에 갔어?
昨日はすぐ家に帰ったの?
※그냥が걍

이현빈-L

이게  맛있다.
これすごくうまいね
※너무が넘

教科書通りに勉強した外国人には、「???」となるようなものもあります。

カカオトークやラインのようなメッセンジャーアプリでは、普段の発音をそのまま文字として打ち込んでいく人も多いので、こういう言葉が頻繁に出てきます。

英語と簡略した言葉の組み合わせ

流行語などはさらに難しくなります。

꿀잼:すごい面白い
꿀(強調の意味) + 잼(재미)

노잼:面白くない
노(no)+잼(재미)

꿀は「はちみつ」などを指しますが、「甘くておいしいもの→すばらしいもの」というようなニュアンスから、「すごい面白い」という意味になります。

노잼も同じく、英語+略語の組み合わせになっています。

さいごに

中には「本当に韓国語なの?」と思ってしまうものもあり、いい大人が使うには微妙なものあったりします。

とは言いつつも、こういう言葉を外国人が使うと、逆に面白かいもしれません。