連体形の中で最も難しいのが、-ㄹ/을と것を組み合わせたものです。
ニュアンスがいくつもあるので、他の連体形とややこしくなることはよくあります。
しかしこれがしっかり理解できれば、連体形は一通り使いこなせるようになるでしょう。
-ㄹ 것の基本的なニュアンスと使い方
「~すること、~するもの」を表す
-ㄹ/을 것は「~すること、~するもの」などを表現する時に使います。
語彙を入れ替えた文章
저녁 식사 때 마실 우유입니다.
(夕食の時、飲む牛乳です)
語彙を入れ替える
↓↓↓
저녁 식사 때 마실 것입니다.
(夕食の時、飲むものです)
것の「もの、こと」というニュアンスを使うことで、代名詞のように語彙を入れ替えた表現が可能になります。
そのため予定を表す-ㄹ 것이다とは別に考えましょう。
動作の対象になるものを表す
-動詞の-ㄹ/을のに것を付けましょう。
動詞 + -ㄹ/을 것
사다 + -ㄹ/을 것 = 살 것
끄다 + -ㄹ/을 것 = 끌 것
버리다 + -ㄹ/을 것 = 버릴 것
먹다 + -ㄹ/을 것 = 먹을 것
찍다 + -ㄹ/을 것 = 찍을 것
입다 + -ㄹ/을 것 = 입을 것
듣다 + -ㄹ/을 것 = 들을 것
묻다 + -ㄹ/을 것 = 물을 것
돕다 + -ㄹ/을 것 = 도울 것
まずは動作の対象となるものを表現する文から覚えましょう。

これは全部売るものです
(팔다)

部屋にあるものはどれも捨てるものです
(버리다)

特に私がやってあげることはありません
(해 주다)

大きく直すところはない文章です
(고치다)
動詞の-ㄹ/을が苦手な人は、連体形も合わせて復習してみましょう。
「-ㄹ/을 것」にはどんな使い方がある?
「~したいと思えるもの、~する価値のあるもの」を意味する
-ㄹ/을 것は動作の対象の中でも、ある価値を持っているものに対しても使われます。

SNSにアップするものがないです

写真に撮るものがいっぱいです

あのお店には食べるものが大してないです
こういう場合は「~するに値するもの」のようにとらえるといいでしょう。
つまり「写真に撮りたいと思えるもの」とか「食べたいと思えるもの」というニュアンスです。

大学は勉強することが多いので、卒業は簡単ではないと思います
文によっては「やるべきこと」のような意味にもなりますが、いずれにせよ単なる動作の対象とは違うのがわかると思います。
これから起こるであろうこと、今後すべきことなどを表現する
-ㄹ/을 것が動作や行動そのものを表すこともあります。

今回は我々が勝つことは確実です

携帯電話は電源を切ることを推奨します

一日に1時間以上運動することを誓います
携帯の電源を切る、あるいは一日一時間以上運動するなど、どれも「これからのこと」を話しています。
今後起こるであろうこと、すべきことなどを表現するというイメージで考えてみましょう。
約束事や取り決めを表すこともある
これからのことについて話す時に、文の最後を-ㄹ/을 것で締めくくることで、ちょっと変わった使い方もできます。

インスタント食品ばかり食べないこと

お酒ばかり飲まないこと

トイレでは喫煙しないこと

マスクをしないで外出しないこと
今後の約束事や取り決めなどについて、このような言い方をすることもあるので、知っておくといいでしょう。
変わった使い方や間違いやすいポイント
「먹는 것」と「먹을 것」の違いは?
것を使った表現で、ややこしくなりやすいのが「-는 것」と「-ㄹ 것」です。

これは食べ物じゃないよ
-는は特長や性質を表し、ここでは「食べ物」という意味です。
먹을 수 있는 것(食べれるもの)のような感じで考えればいいでしょう。

冷蔵庫に食べるものがないからスーパーに行かないと
-ㄹ 것は食べるという動作の対象を表すので、この場合「食べれそうなもの、口にするもの」というニュアンスです。
仮に「팔다」と組み合わせた場合なら?
파는 것:売り物、商品
팔 것:売るもの、売れそうなもの
팔다なら、こういう違いがあるわけです。
日本語では「飲料水」だけど韓国語では?
-ㄹ/을 것と関連して間違えやすい語彙が、음료수(飲料水)です。
韓国で음료수はジュースの類を指し、お店で注文すればサイダーやコーラなどが出てきます。
つまり음료수とは、ソフトドリンク・清涼飲料水のことです。
日本で飲料水といえば、ミネラルウオーターなど「飲むための水」ですが、韓国語で飲み水のことを言いたい時は、식수あるいは마실 것(水も含まれる)と言います。
ニュアンスの判断が難しいものもありますが、いろんな文に触れているうちに慣れていくので、少しづつ勉強していきましょう。
ちなみにミネラルウオーターは생수といいます。