過去の行動や事実などを思い出す-더に「~だけど、~だが」を表す語尾-ㄴ데が組み合わさったのが-던데です。
「~だったけど、~だったが」のようなニュアンスで、過去に見聞きしたものを思い出します。
-던데を使った表現は二つのニュアンスからなります。
自分が見たものや感じたこと
人の様子や状態、周りの状況などを表す
過去のできごとを思い出しながら「他人の行動や状態」などを表します。

소영씨가 요리를 잘 하시던데요.
ソヨンさんは料理が上手でしたよ
手ぎわよく料理を作ってるところを見たとか、作ったものを食べたら美味しかったというような話です。

내가 사무실에 갔을 때는 아무도 없었던데요.
俺が事務所に行った時は、誰もいなかったよ
これも誰もいない事務所を見たという話していますね。
最後に-요が付けば丁寧な表現になります。
自分が感じた事を表す
-던데は「その時自分が感じたこと」を表す時にも使います。

지난 번에 먹었던 고기가 너무 맛있던데요.
こないだ食べたお肉すごい美味しかったよ

일본이 너무 춥던데요.
日本は寒かったですよ

김치가 생각보다 맵지 않던데요.
キムチが思ったより辛くなかったですよ
「肉がおいしかった」や「日本は寒かった」あるいは「辛くなかった」といったことは、実際に経験してみないとわからない話ですね。
このように自分の経験、直接体験したことを話すのがポイントです。
-던데を応用し、間接話法と組み合わせる
誰かの発言内容などを思い出しながら話す
-던데も間接話法と一緒に使うことの多い表現です。

TV에서 지나친 음주는 몸에 안 좋다고 하던데요.
テレビで飲みすぎは体によくないって言ってたよ

그 사람이 변호사라고 하던데 사실이에요?
あの人弁護士だって言うけど、本当なの?

다들 도쿄가 겨울도 따뜻하다고 하던데요.
みんな東京は冬も暖かいって言ってました
他人の行動や状態の中でも、発言などを思い出しながら話す際に使われます。
間接話法の最後に-던데が付いていますが、どれも「~と言ってたけど、~だと言ってたのに」という話をしています。
~と言ってたけど、~だと言ってたのに
さらに、先ほどの間接話法を含んだ文を短くすると、次のようになります。

TV에서 지나친 음주는 몸에 안 좋다던데요.
テレビで飲みすぎは体によくないって

그 사람이 변호사라던데 사실이에요?
あの人弁護士だって、本当なの?

다들 도쿄가 겨울도 따뜻하다던데요.
みんな東京は冬も暖かいって
こうして見れば、意味は変わっていないことがわかると思います。
「-던데」と「-더라고」の違い
「-던데」の後ろに話が続くってどういうニュアンス?
-던데と-더라고はどちらも、過去の経験を思い出して話す文法です。
人の様子や自分が感じたことなど、思い出すことが同じである以上、基本的にはどちらもは同じようなことを話しています。
しかし-데は「~のに、~だけど、~だが」のような言い回しによく使う語尾でもあるように、後には何らかしらの文が続きます。
つまり-던데も、その後ろには「続き」があることになります。

여기는 화창하네요. 강남에서는 비가 오던데.
ここは快晴だね。江南は雨が降ってたけど
-데で話が終わっているように見えますが、文の前後を入れ替えてみてください。

강남에서는 비가 오던데 여기는 화창하네요.
江南は雨が降ってたけど、ここは快晴だね
こうすれば「文が続く」という意味がわかると思います。
含みのある文章になるのが「-던데」

영주를 못 봤어?
ヨンジュを見なかった?

도서관에 가던데요. 시험이라도 있는 거 아닐까?
図書館に行ってたけど。試験でもあるんじゃない?
図書館に行くのを見かけたという話ですが、-더라고ではこうはなりません。

아침부터 길이 엄청 막히던데요…
朝から道がすごい混んでたけど…
これも単に「道が混んでたんですよ」というよりは、「混んでたけど…」の後に。
「出勤するのに時間かかったよ」
「地下鉄で来てよかった」
「夕方はどうなってるかな?」
「今日はあの道路避けた方がいいよ」
といったように、文に含みが出るわけです。
-던데と-더라고はニュアンスに共通点もあるため、混同しやすくなります。
なんとなくでもいいので、使いながらニュアンスをつかんでいきましょう。