-더라は「過去の出来事」について話をする時に使う文法です。
自分が体験したことを思い起こし、その時の様子などを伝えます。
頭の中で場面をイメージしながら話をしていくわけですが、思い起こす内容が「行動か感情か」によって使い方が変わります。
過去の「行動やできごと」を思い出す
周りの様子を思い出して話す
過去の行動やできごとを思い出して話す場合です。

ミンホは熱心に勉強してたよ

空港は人がいっぱいだったよ
過去といっても第3者の行動やその場の状況など、客観的な内容に限られます。
つまり自分が見てどうだったのかを伝えます。

俺は外国語が上手だったな (×)
したがって自分が主語の文には使えません。
不特定の人物やモノなどにも使える
他人が主語になる文であれば、不特定の人物を示す누구も使用可能です。

どなたでしたっけ?
-더라を「誰だったかな?」といった文に使うと思えばいいでしょう。

さっき誰か訪ねてきたよ

パスワード何番だっけ?
※비번=비밀번호(パスワード)
また-더라は人物以外に、ものに対しても使用が可能です。
その時の「感情や気持ち」を思い出す
必ず自分が主語になる文章
-더라は自分が感じたことを思い出して話す場合もあります。

試験すごい難しかったよ

釣りをしたのは初めてだけど、すごい面白かったんです
この場合は行動ではなく「感情」について話すので、自分が主語になります。
感情を思い出すのは自分にしかできないことなので、他人の気持ちを思い出して話すといったことはないわけです。
他人の感情について話す時は?
行動や出来事を思い出す時は「他人」が主語になり、感情を思い出すのであれば「自分」が主語になると言いました。
では他人の感情や気持ちを表現したい場合は、どのように言えばいいでしょうか。

スヨンは機嫌が悪かったよ (×)
機嫌が良かったかどうかは本人にしかわからないことなので、そのまま-더라にするとおかしくなります。
そこで-것 같다を使いましょう。

スヨンは機嫌が悪そうだったよ
私から見て「あの人は機嫌が悪そうだった」のような文にします。

彼は機嫌が悪いように見えましたよ
あるいは機嫌が「悪いように見えた」のような言い方をしてもいいですね。
要するに自分が感じたこと、こちらから見た様子として表現すればいいわけです。
-더라の例外や応用でレベルを上げていこう
行動について話す文でも「自分」が主語になる例外がある
過去の行動について話す際に、自分が主語になる例外もあります。

私夢の中で空を飛んでいたんです

どうやって帰ったのか記憶がないけど、目が覚めたら家にいたよ
いつの間にかこうなってた、気づいた時にはこうだったなど、新たな事実に気づいた時です。
主語は自分ですが、話の内容はその時の様子でもあり、感情とも言える特殊なケースです。
間接話法で「誰かが言ったこと」を思い出す
-더라は間接話法と一緒に使うこともあります。

TVで最近、就職難の若者が多いって言ってましたよ

あのラーメン屋は餃子がおいしいって言ってたな
「誰かの発言」などを思い出して話す場合で、ニュースなどで「こう言ってたよ、ああ言ってたな」というような話を伝えることもできます。

お酢が健康にいいそうですよ

ニンニクは肌に良い食べ物だって言ってましたよ
あるいは本に「こう書いてあったよ」というような話をしてもかまいません。
間接話法と-더라を一緒に使えるようになると、かなりレベルもアップするのではないかと思います。
まとめ
1.過去の行動を思い出す時
他人が主語
2.過去の感情を思い出す時
自分が主語
3.新たな事実に気づいた時
過去の行動でも自分が主語になる例外
4.誰かが言ったことを思い出す時
間接話法と-더라
「-더라<-더라고<-더라고요」の順で丁寧な表現になります。